研究課題/領域番号 |
12640537
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
|
研究機関 | 大阪大学 (2001) 静岡大学 (2000) |
研究代表者 |
川田 知 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10211864)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 金属錯体 / 集積体 / インターカレーション / 包接化合物 |
研究概要 |
集積型金属錯体は多面的な化学特性を持ち、様々な物性が複雑に絡み合った新しい多重機能の発現が期待できる。そこで本研究では、その多重機能発現を視野に入れ、集積型金属錯体をホスト層として用い、層間・層内の相互作用、外場との応答性が自由に制御できる"柔らかい集積構造"をもつ層間化合物の構築を行った。集積構造を構築するにあたり、ホスト層を構成する金属錯体ビルディングブロックの異性化、連結配位子の配位多様性を利用した合成アプローチを検討した。柔らかい集積構造を構築するにあたり、[M(CA)_2(H_2O)_2]^<m->、[M(tdpd)_2(H_2O)_2]^<m->(CA=クロラニレイト、tdpd=テトラヒドロジオキソピラジンジカルボニトリル)をビルディングブロックとして、連結配位子の配位多様性を利用した合成アプローチを検討した。このホスト層は、種々のゲスト分子を導入可能であった。例えば、デカメチルフェロセンをゲスト分子に用いた場合、水がシス位に配位した単核錯体が水素結合によって連結された一次元鎖間に、ゲスト分子がカラム状に挿入された包接化合物を形成した。一方、メラミンをゲスト分子に用いた場合、上水がトランス位に配位した単核錯体とメラミンが水素結合によりつながれたシート状化合物が得られた。以上のように、[M(tdod)_2(H_2O)_2]^-をビルディングブロックとする集積体は異性化により自らの構造を変化させ、様々な形状のゲスト分子を挿入可能であることが明らかとなった。
|