研究課題/領域番号 |
12640616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
巌佐 庸 九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (70176535)
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研究分担者 |
望月 敦史 九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (10304726)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 一斉開花・結実 / 結合写像格子 / 空間共分散 / 大域結合モデル / ブナ林 / 熱帯雨林 / 送粉者の共有 / 時空間動態 / 一斉開花 / 結実 / 熱帯多雨林 |
研究概要 |
森林の多くの樹種は、空間的に広い範囲にわたって同期し、一斉開花・結実を行なう.我々はこの手法を拡張して、森林生態系での一斉開花・結実の更新動態を統一的に扱う理論的手法を開発した.さらに進化力学の解析により種子捕食者飽食仮説と送粉者仮説の重要性を時間空間動態から見きわめた.樹木の物質収支を考え、同化産物蓄積量がある「閾値」をこえると超過分を花の生産にむけ、花数と受粉効率に応じて結実を行うとする.結実コストが開花コストより大きいと、結実量は年ごとにカオス的に変動する.樹木の開花・結実量同期性の時間的・空間的解析:森林が同一種から構成される状況で、結実による資源消耗の強さと花粉制約の強度に依存して、森林すべての個体が同期して結実する場合、・森林がいくつかの部分集団に分かれてそれぞれで同期する場合など、さまざまな状態があらわれる.その対象として、(1)日本の冷温帯林におけるブナ林での種子生産の同期、および(2)熱帯多雨林での種を越えた同期繁殖、の2つのシステムに焦点を当てて解析を行なった.基本的に風媒花をもつブナ林と主に動物媒花をもつ熱帯多雨林での一斉開花・結実様式の相違を理論的な解明を試みた.さらに、熱帯林で観察される種を超えた同期や開花時期が少しずれた咲分け現象を、送粉者の共有度、個体群内での個体の分布様式を詳細に調べることによって明らかにしようとした. 花粉のやり取りが森林全体で行われる大域結合モデルはJTBに掲載された.次に、このような樹木が多く集まり、2次元に配置され、花粉の交換を通じて相互作用する結合写像格子モデルを解析しEcologyに掲載予定となった.
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