研究課題/領域番号 |
12640619
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
酒井 一彦 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 助教授 (50153838)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 造礁サンゴ / 大規模白化 / 群集回復 / 集団遺伝 / 琉球列島 / 幼生分散 / 遺伝子流 / 沖縄島 / サンゴ群集 / 幼生加入 / アロザイム分析 / サンゴ個体群 / 慶良間諸島 |
研究概要 |
1.沖縄島周辺におけるサンゴ群集回復調査:1998年大規模白化後のサンゴ群集の回復過程を追跡するために、沖縄島西岸中部に10地点を設定し、サンゴ幼生定着基盤設置・回収、およびサンゴ群集調査を実施した。その結果、沖縄島西岸中部のサンゴ礁では成熟したミドリイシ属サンゴがほとんど生育しないが、幼生の新規加入が慶良間諸島に近いほど多い傾向が認められた。この結果、沖縄島でのサンゴの回復は、慶良間諸島で生産された卵の分散によって起こることが示唆された。 2.琉球列島におけるサンゴ個体群の集団遺伝学的解析:沖縄島、慶良間諸島、および石垣島/西表島において、イシサンゴ目8種の造礁サンゴについて、アロザイム分析による地域個体群間の遺伝子流の推定を実施した。またあわせて、3種については、飼育によってサンゴ幼生浮遊期間の推定も行った。その結果、幼生浮遊期間の長い放卵放精型の種(コユビミドリシ等)については、上記3地域間に同程度の遺伝子流があること、浮遊期間の短い幼生保育型の種(ショウガサンゴ等)については、沖縄と慶良間間の遺伝子流が、沖縄-慶良間と石垣/西表間の遺伝子流よりも大きいことが明らかとなった。 3.白化の程度が異なる地域間での褐虫藻遺伝子型多様性の比較:1998年に白化によるサンゴの死亡が強く起こった地域、白化によるサンゴの死亡が軽微であった地域、およびこれらの中間的な地域で、6種のイシサンゴ目造礁サンゴに共生する褐虫藻の遺伝子型の多様性を、DNA分析によって解析した。その結果、白化によるサンゴの死亡率が高かった地域では褐虫藻の遺伝子型多様性は低く、死亡率が低かった地域では遺伝子型多様性が高く、中間の地域では遺伝子型多様性も中間であった。
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