研究課題/領域番号 |
12640625
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
林 誠 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (50212155)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ペルオキシソーム / グリオキシソーム / タンパク質輸送 / β酸化 / 光呼吸 / PEX遺伝子 / ペルオキシン / 脂肪酸β酸化 / 膜透過 / シロイヌナズナ / 突然変異体 |
研究概要 |
本研究では、申請者が単離した脂肪酸β酸化活性を欠損するアラビドプシスped2突然変異体について特にペルオキシソームタンパク質の細胞内輸送に着目して詳細な解析を行った。その結果、本突然変異体は、PTS1やPTS2を輸送シグナルとして持つペルオキシソームタンパク質全般についてペルオキシソームへの輸送活性が著しく低下していることが明らかになった。そのため、本突然変異体のペルオキシソームが必要なタンパク質を欠き、脂肪酸β酸化や光呼吸などの機能低下や形態異常などペルオキシソームに多面的な変異が引き起こされていた。PED2遺伝子は4番染色体に存在し、75kDのペルオキシソーム膜タンパク質をコードしていた。ヒトのペルオキシソーム膜タンパク質HsPex14pと弱い相同性を示したことから、このタンパク質をAtPex14pと名付けた。以上の結果から、PTS1型およびPTS2型ペルオキシソームタンパク質のどちらの細胞内輸送の制御にもAtPex14pが関与していると結論した。 ついで、タンパク質相互作用の観点からAtPex14pの機能解析を行った。2種類のペルオキシソーム輸送シグナル;PTS1、PTS2、にはすでにAtPex5pおよびAtPex7pと呼ばれる主にサイトソルに存在するレセプターが結合すると推定されていた。そこで、AtPex14p、AtPex5p、AtPex7p、PTS1型タンパク質、PTS2タンパク質間での結合活性を調べた。その結果、PTS1型およびPTS2型ペルオキシソームタンパク質は・サイトゾルでPex5pおよびPex7pからなるレセプターに捕捉された後、ペルオキシソーム膜タンパク質AtPex14pがレセプターカーゴ複合体中のPex5pと結合することによりペルオキシソームへ引き寄せられるという結論を得た。
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