研究課題/領域番号 |
12640629
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
高宮 建一郎 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (80037259)
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研究分担者 |
島田 裕士 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (80301175)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | バクテリオクロロフィル / 亜鉛バクテリオクロロフィル / 好酸性光合成細菌 / クロロフィル生合成 / マグネシウムキラターゼ / フェロキラターゼ / 好気性光合成細菌 |
研究概要 |
これまでの多くの研究から、好気性好酸性光合成細菌Acidiphilium rubrumを代表とする好酸性・好気性光合成細菌の多くは、亜鉛-バクテリオクロロフィル(Zn-Bchl)を主なクロロフィルとして含み、これまでの光合成細菌と同様な光化学反応を行うことが明らかにされている。我々は、Zn-Bchlの生合成機構を明らかにする目的でこの研究を始めた。我々の今回の研究で以下のことが明らかになった。 1.Zn-Bchlの生合成の過程では、マグネシウムキラターゼによって一旦プロトポルフィリンIXにマグネシウムが配位した後に亜鉛と置換することが分かった。そこで置換の機構を解明するために、 2 PMSなどによる突然変異源による突然変異や、薬剤耐性遺伝子による遺伝子破壊などによって亜鉛を含むバクテリオクロロフィル中間体を蓄積する株を作出し、その中間体の同定を行うことを試みた。 3 マグネシウムキラターゼ以外のキラターゼ、ここでは鉄キラターゼの性質との比較から配位機構を推定した。 2 については、PMSによる突然変異株で調べた限り、Zn-Bchlの中間体を蓄積した株は得られなかった。また、Acidiphilium rubrumをプラスミド受容菌とし、種々の大腸菌をプラスミド供与菌として色々なプラスミドで接合による形質転換を行ったが、遺伝子破壊株は得られなかった。 3 では、キュウリのフェロキラターゼを大腸菌で過剰発現させその性質を調べたところ、プロトポルフィリンIX以外にもデューテロポルフィリンも鉄配位反応の基質となることが示された。また、N-メチルプロトポルフィリンIXは強い阻害効果を持つことが分かった。これらのことから、亜鉛の配位にはポルフィリン環の置換はある程度許容されることが分かった。 今後の緊急の課題は、大量培養などで測定可能な中間体の量を得て、その同定を行うことであろう。
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