研究課題/領域番号 |
12640630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
野末 雅之 信州大学, 繊維学部, 助教授 (30135165)
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研究分担者 |
斎藤 英毅 信州大学, 繊維学部, 講師 (30021174)
小島 峯雄 信州大学, 繊維学部, 教授 (30023469)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | オートファジー / 液胞 / システイネンドペプチダーゼ / 色素体 / ポリフェノールオキシダーゼ / Ipomoea batatas / 培養細胞 / プロテオシリス / ポリフェオールオキシダーゼ / 液胞オートファジー / プロテオリシス / システインエンドペプチダーゼ / 懸濁培養細胞 / DAPI / cDNAクローニング / アイソザイム / システインプロテアーゼ |
研究概要 |
高等植物のポリフェノールオキシダーゼ(PPO)は、PPO前駆体タンパク質として細胞質で合成され、輸送後色素体に不活性型として局在する。一方、その基質となるフェノール性化合物は液胞に局在する。植物PPOは傷害組織の褐変化に関与する酵素としてから古くから知られているが、生細胞内での機能は不明である。本研究では、サツマイモ培養細胞を用いて液胞オートファジー機能により色素体PPOが細胞内で活性化されうることを見出した。 1)サツマイモ(Ipomoea babatas)培養細胞の色素体PPOアイソザイムcDNAをクローニングした。 2)PPOは新鮮培地への細胞移植および細胞増殖に伴って発現し、メチルジャスモン酸処理で発現誘導された。 3)PPOは通常不活性型として色素体に局在しているが、ショ糖飢餓、メチルジャスモン酸処理により、C末端側ポリペプチド鎖がプロテオリシスされて活性化した。 4)色素体PPOのプロテオリシスを触媒するプロテアーゼ(PPOase)を部分精製した。PPOaseはシステインエンドペプチダーゼであり、PPOに対して高い基質特異性を示し、ルビスコ(大小サブユニット)、スポラミン、BSAに対しては全く活性を示さなかった。 5)ショ糖飢餓による色素体PPOのプロセッシングがE-64、3-メチルアデニン処理により顕著に阻害された。また、ショ糖飢餓により色素体数が激減するが、E-64、3-メチルアデニン処理によりその減少が抑制された。 6)E-64処理ショ糖飢餓細胞から単離した液胞中にDAPIで染色される色素体と思われる構造物が多数観察された。 以上の結果から、ショ糖飢餓において液胞オートファジー機能により色素体PPOが液胞に取り込まれ、液胞局在性システインエンドペプチダーゼによりプロテオリシスされ、PPOが活性化されることが強く示された。
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