配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究概要 |
1.クラミドモナスより,7種類のリン酸トランスポーター遺伝子(CrPTA1,2,3および4,CrPTB1,2および3)および,1種類のリン酸欠乏誘導性のホスファターゼ遺伝子のクローニングに成功した。CrPTAlおよびCrPTA3は、酵母の変異株のリン酸輸送能を部分的に相補した。サザンプロット解析の結果、クラミドモナスに存在するCrPTAホモローグは4つで全てであることが判明した。CrPTA1およびCrPTA3の転写はリン酸欠乏条件下で強く抑制されることが判明した。また、CrPTA2およびCrPTA4の転写量は,リン酸栄養に関わらず極めて低いことが示された。以上の結果から,クラミドモナスにおいては,リン酸欠乏で誘導のかかる高親和型リン酸トランスポーターは、PHO84のホモローグではないと結論された。CrPTB1の欠失変異は、細胞当たりリン含量を増大を引き起こすとともに、ヒ酸耐性の形質を付与した。CrPTB1およびCrPTB3の転写量はCrPTB2の転写量と比較すると遙かに少なかった。リン酸栄養欠乏条件下では、CrPTB2の著しい転写誘導がおこることが判明した。一方、CrPTB1とCrPTB3の転写量はリン酸栄養条件で変化しなかった。 2.リン酸欠乏順化能変異株psr1の性質をクラミドモナスの比重がリン酸取り込みによって変化することを利用し、タギング法で作製した、およそ100万の独立な変異株より、リン酸欠乏順化能変異株の網羅的なスクリーニングを行なった。最終的にリン酸欠乏ストレス応答に変異を持つ変異株が16株得られた。得られた変異株のうち、10株でPSR1遺伝子の導入による変異形質の回復が起こらず、これらの変異株ではPSR1遺伝子とは異なる、未知の調節遺伝子に変異があることが推定された。
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