研究課題/領域番号 |
12640696
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類学(含生理人類学)
|
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
石田 肇 琉球大学, 医学部, 教授 (70145225)
|
研究分担者 |
瑞慶覧 朝盛 琉球大学, 医学部, 助手 (70136901)
近藤 修 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (40244347)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | ネアンデルタール / 頭蓋 / 小児 / 成長 |
研究概要 |
同じ遺跡のデデリエ1号と2号との形態比較で、類似する点として、ネアンデルタールの特徴を示す頭蓋形態、頭蓋冠と顔面の大きさ、歯の形態と大きさが挙げられる。一方、相違する点として、咀嚼に関する顎顔面骨の大きさ、四肢骨の大きさが抽出された。具体的には、頭蓋冠や顔面では、1号と2号は形態や大きさが大変類似するのに対して、咀嚼に関係する、頬骨弓の高さ(zygomatic process height)、そして、下顎、とくに、骨体の高さと厚さ(corpus height and thickness)では、2号は、明らかに小さい。分析を行っていないが、項平面や顎二腹筋窩でも、1号に比べ、2号は小さい。歯では、非計測項目の組合せは、デデリエをSkhul-Qafzehの違いを明確にするが、計測値はそれほどでもない。デデリエ1号と2号は歯の形態では、よく類似する。デデリエ1号の大腿骨長や脛骨長は、現代人の平均よりも長いが、統計学的には、0.05をわずかに超えて、有意ではない。デデリエ2号については、現代人集団の変異の中に充分入っている。他のネアンデルタールや早期新人たちも現代人の変異幅の中に落ちる。一方、デデリエ1号の大腿骨や脛骨の周は、現代人平均より有意に大きい。デデリエ2号は現代人平均に近く、有意差は認められない。他の化石も現代人の変異の中に入るので、他のネアンデルタールや早期新人の特徴は見られなかった。
|