研究課題/領域番号 |
12650023
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
大河内 正人 名城大学, 理工学部, 助教授 (50076626)
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研究分担者 |
安藤 義則 名城大学, 理工学部, 教授 (30076591)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 単層カーボンナノチューブ / 交流アーク放電 / 高効率生成 / 金属触媒 / 蒸発源近傍温度制御 / ヘリウムガス圧力制御 / ヘリウムガス流量制御 / 自動電極送り / 雰囲気ガス温度制御 / 雰囲気ガス流量制御 / ヘリウムガス |
研究概要 |
燃料電池やナノダイオードをはじめ、次世代の科学や工学における多くの分野を担うであろうと思われる先端材料として注目されているカーボンナノチューブ、とりわけ結晶学的・化学的に見て良質なカーボンナノチューブの大量生成法の確立は、カーボンナノチューブの秘めた可能性を現実のものとするための研究に欠くことのできない重要課題である。この課題達成のために、現在世界中の研究機関でしのぎをけずって研究開発に莫大なエネルギーが注がれている。 カーボンナノチューブにはグラッフェンシートが単層のものと多層のものがあるが、構造の単純な単層カーボンナノチューブの生成法は、現在までにいろんな方法が試行されてきた。我々は交流アーク放電による炭素蒸発法で単層カーボンナノチューブの効率的生成を目指してきた。この方法では、陰極に炭素質堆積物を形成しないと言う点だけを考えても、従来からの直流アーク放電法に比べて単層カーボンナノチューブの高効率生成にとって有利な方法であるということを示してきた。 蒸発した炭素量に対する単層カーボンナノチューブの生成量が生成効率になる。この効率が最も高くなる条件を探ることを目的に本研究を遂行してきた。ニッケルやイットリウムなどといった金属触媒を含んだ黒鉛棒が、交流アークによる高温で蒸発され、この蒸発によってできた炭素原子・分子が周囲のヘリウムガスによって冷却され、再びそれらが結合して固体になるまでの過程の時間の長短が単層カーボンナノチューブ生成効率の良し悪しを左右する支配因子の1つと考えられている。そこで、この時間制御、すなわち蒸発によってできた炭素原子・分子どうしが結合してナノチューブになるまでの極短い時間の間の冷却温度勾配を制御しやすい、電極を水平に対置させた電気炉を兼ね備えた蒸発装置を用いて実験を重ねてきた。その結果、蒸発源近傍の温度(冷却温度勾配)により生成効率に差が見られることが明らかになった。しかしながら、この温度はガスの流量によっても変化するものであり、これらの点も考慮に入れた実験が必要であるので、引き続き実験を継続中である。
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