研究課題/領域番号 |
12650063
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工学基礎
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宗像 豊哲 京都大学, 情報学研究科, 教授 (40026357)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 密度汎関数理論 / ガラス転移 / 計算機実験 / 動的な非一様性 / 射影演算子とダイナミクス / 密度汎関数理 / 過冷却液体 / 自由エネルギーの差 |
研究概要 |
密度汎関数理論の静的な拡張として、従来の2体理論から決別し、M-body density functional theoryを定式化した。数値計算を1次元系に対してM=3の場合に実行した(3体理論)。今回、繰り返し計算の収束を実現し、また結果を計算機実験に比較すると、従来のHNCを大きく改善していることを確認できた。 密度汎関数理論の動的な拡張としては、全く新しく、射影演算子の理論(森-藤坂理論)を応用し、動的な理論を展開した。密度場の動力学を支配するランジェバン方程式はこれまでのものと同一であるが、自由エネルギー汎関数が密度汎関数理論に拠るものと違っており、この方向での大きな進展が期待される。これについては予備的な成果を原研でのガラス転移の研究会で発表した。 ガラス転移については、計算機実験に基づき非一様な領域あるいは動的な相関領域(dynamically correlated region)のサイズについて、定量的な結果を得た。すなわち、分子動力学での計算の途中に幾つかの粒子を空間固定し、これにより生成された非一様性の性質からサイズについてこれが温度の逆数の冪で大きくなることをしめした。これについては2002年春の学会で発表予定である。 さらに、最近注目されているconfined systemについて、若干人為的ではあるが、長方形の容器に閉じ込められた2つの剛体円盤の統計力学について考察した。2体問題ではあるが、周期境界条件を使用しないことから強烈な非一様性が生じ、これによりファンデルワールスの不安定性が作られ、液相ー気相転移が起る。これは北京師範大学物理教室との共同研究の成果である。
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