研究課題/領域番号 |
12650104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
西谷 弘信 九州産業大学, 工学部, 教授 (20037708)
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研究分担者 |
才本 明秀 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 助教授 (00253633)
竹野 哲也 九州産業大学, 工学部, 助手 (30320138)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | き裂伝ぱシミュレーション / 圧縮せん断破壊 / 線形破壊力学 / ウィングき裂 / 体積力法 / ウイングき裂 / 多数き裂群 / き裂伝ぱ / き裂屈折条件 / ぜい性破壊 / シミュレーション / 弾性 / 破壊力学 / 破壊基準 |
研究概要 |
機械や構造物における破壊の発生は、予め含まれていた微小き裂群や、金属疲労等を伴う荷重履歴のもとで新たに生じた微小き裂群が伝ぱおよび合体した結果である場合が多い。機械や構造物の破壊挙動を予測する上で、き裂がどのような経路を辿って伝ぱし、最終破壊を引き起こすかを把握することは重要である。このような背景から、き裂伝ぱをコンピュータ上で模擬し、破壊の様子をシミュレートする研究は国内外の多くの研究者が取り組んできた。き裂伝ぱ経路の解析を効率的に行うには、二つの条件をクリアする必要がある。第一は、任意形状のき裂が複雑な応力状態にある場合に対するき裂先端応力場の正確な把握が可能な解法を用いることであり、第二はき裂進展方向を決定する合理的な基準を選択することである。第一の条件を克服するために本研究ではき裂問題の解析に強力な体積力法を用い、任意の二次元き裂問題に適用できるよう解法の汎用化を図った。開発した解析システムは、複雑な折れ曲がりや分岐を含む全ての二次元き裂問題に適用でき、しかも高い精度でき裂先端特異応力場を解析できる。第二の条件を克服するために、き裂先端における合力の分布を利用する方法を提案した。従来、き裂進展方向を決定するための手法として進展前の応力拡大係数を利用する最大周方向応力説と、進展後のき裂先端におけるモードII応力拡大係数が消滅する方法をき裂進展方向とする局所対称説があった。これらの手法には互いに長所と短所があったが、提案した新しい予測方法は、原理的に両者の長所のみを継承しており、その高い計算効率を多くの計算例で証明した。なお、本研究の成果により、単独き裂の伝ぱ問題だけでなく、多数のき裂群が互いの影響を受けながら伝ぱ・合体する様子を効率的に計算するき裂伝ぱシミュレーションシステムが開発された。
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