研究課題/領域番号 |
12650277
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三谷 康範 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10192759)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 電力系統 / 多機系統 / 安定性 / 非線形システム / 周期軌道 / 励磁制御系 / 安定度 |
研究概要 |
電力系統は通信事業と同様に、その市場が開放される方向に進んでいる。その結果、新規電源の参入や相対契約などの新しい取引の割合が増加し、これまでとは異なった運用制御方式が必要となってくるものと思われる。こうした中で、系統の安定度に対する考え方も変化し、既存の送配電網の中でできるだけ効率的に電力を輸送しようという動きが加速している。その結果、これまで以上に厳しい運用状態の中で安定に発送電を継続することが求められている。一方、電力系統は他の実システム同様、多くの非線形を含む大規模非線形システムである。システムの非線形性とは飽和、リミタなど文字通り線形でない全ての特性を指し、その影響の出方は千差万別である。2から3次の小規模システムにおいては、理論的な解明が進み周期軌道やカオスに至る様々な現象が解析的に説明されている。しかしながら、少しシステムの規模が増大すると、もはや解析的な説明は不可能となる場合が多く、大規模システムである多機電力系統ではその解析は容易ではない。 これに対して、本研究では、大規模な系統における大域的安定領域について、数値的な解析手法を確立することを目的に研究を行ってきた。一般の多機系統に対して適用可能な手法を開発することは、大規模システムの非線形性解析の困難さから見ても簡単な話ではない。そこで、西日本の60Hz系統でしばしば観測される2〜3秒周期の長周期動揺に起因する安定度に焦点を絞り非線形動特性の解析手法の検討を進めた。その方法としては、系統動揺データを用いてそこから非線形多項式近似した2次微分系を導き、そこから非線形性を詳細に解析するものである。 以上の検討を行った結果、長距離大容量送電系統やくし形連系系統における非線形周期軌道に起因する大域的安定領域がこれまでのいわゆる過渡安定領域よりも狭くなるケースがあり、それらがある動作点における系統動揺データの観測によって推定できるようになった。また、このときの周期軌道を形成する直接の要因である励磁系におけるリミタの影響を考慮できるようになったことも本研究の成果である。
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