研究課題/領域番号 |
12650335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
山口 留美子 秋田大学, 工学資源学部, 助手 (30170799)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ネマティック液晶 / ゲストホスト効果 / 蛍光色素 / 二色比 / 液晶ディスプレイ |
研究概要 |
液晶中に2色性の蛍光色素を混合し、液晶溶液中における高い吸収異方性と発光の偏光度を利用した発光型LCDの高輝度化を目指し、下記に示す実験を行い、種々の特性を明らかにした。 1.材料の選定 14種類の有機蛍光材料と9種類のネマティック液晶の組み合わせにおいて、溶解度、吸収スペクトル、発光スペクトル、混合物による液晶物性値の変化を明らかとした。ホスト液晶による影響は、フッ素エンドの液晶において10〜30nmの短波長ヘスペクトルのシフトが観察された。また、このホストにおける2色比は他のホストよりも大きい値が得られた。さらに、誘電異方性が負の液晶もホストとして用い、誘電異方性が正の液晶と同様の二色性を得た。 2.発光色彩変化の確認 ホモジニアス蛍光LCセルとTN蛍光LCセルを組み合わせにおいて、TNセルに電圧を印加することで蛍光色彩の変化を得た。出射側にのみ1枚偏光板を使用するため、従来の蛍光表示モードと比較し、コントラストが同じで輝度を約2倍増加させることに成功した。さらに、ホモジニアスセルとホメオトロピックセルの組合せにより、偏光板を用いない表示素子の提案を行った。色彩の変化幅はわずかに狭くなったものの、輝度は上記の素子の約1.5となった。 3.可視光励起による発光表示 (2)における蛍光表示は励起光として紫外線を用いているが、短波長のLEDおよびELパネルに励起光源とバックライトの両機能を持たせることにより、LED(EL)色とLCセルの蛍光色との間で、蛍光色彩のスイッチングに成功した。 4.偏光特性を有する反射板とTN配向蛍光LCセルを組み合わせることにより、明るい場所では室内光や太陽光を利用したゲストホスト型表示を行い、暗い場所ではバックライト(UV光またはLED, EL)を点灯し蛍光色彩表示が行える素子を提案した。さらに、反射板が紫外線照射により青色蛍光を発することを利用し、反射板とLCセルとの間での蛍光色彩スイッチングも行えることを明らかにした。
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