研究課題/領域番号 |
12650380
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
滝根 哲哉 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (00216821)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | マルチサービス網 / トラヒック制御 / 多元マルコフ型到着流 / IPトラヒック / 時間スケール / 度数分布 / フィテッング / 通信サービス品質 / 差別化 / 重点標本抽出法 / 性能評価 |
研究概要 |
あらゆる定常過程を任意の精度で近似的に表現できる多元マルコフ型到着流を入力とする待ち行列モデルの解析手法を確立した。この待ち行列モデルは応用上、非常に重要であるにも関わらず、その解析は極めて困難であると考えられてきた。本研究では、系内客数分布を系内滞在時間を用いて表現できることを示し、さらにこれに基づくアルゴリズム的解法を確立した。この成果により、可変長のパケットを収容するマルチサービスパケット網における性能を量的に評価できる基礎が整った。なお、この成果は非常に大きな注目を集めており、既に海外において3回の招待講演を行っている。さらに、この成果に基づき、短期依存性、長期依存性をもつトラヒックが混在するマルチサービス網において、長期依存性をもつトラヒックをネットワークの端点でピークレート制御機構を通すことで、長期依存性が引き起こすある種異常なネットワークの振る舞いを抑制することが可能となることを示した。よって、これらの成果より、ピークレートに上限のあるトラヒックフローを多元マルコフ型到着流を用いて表現することで、マルチサービス網の性能の量的評価が可能となる。多元マルコフ型到着流を用いた具体的なモデル化手法に関しては現在も研究を継続して行っている。また、簡単な待ち行列モデルを用いて、パケットの優先制御と動的バッファ管理を組み合わせることで、スループットと遅延の両方のQoSを同時に制御可能であることを示した。
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