研究課題/領域番号 |
12650385
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
水波 徹 九州工業大学, 工学部, 助教授 (00174029)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 面発光レーザ / ファイバグレーティング / マルチモードファイバ / デジタル伝送 / ディジタルデータ伝送 |
研究概要 |
面発光レーザは、半導体基板と垂直に発光するレーザであり、その出射ビームは円形であって光ファイバとの結合に都合が良い。また、二次元的に多数の素子を配列すれば並列光通信による大容量化にも適している。一方、ファイバグレーティングは光ファイバに紫外レーザ光を照射して回折格子を書き込んだ素子であり、特定の反射波長の光のみを反射するため、半導体レーザの狭帯域化や波長安定化等の目的でよく用いられている。本研究では、面発光レーザとファイバグレーティングとを結合し、発振スペクトルの狭帯域化ができることを示した。また、面発光レーザをディジタル変調し、光ファイバ伝送を行って、その符号誤り率特性を求めた。これにより、LANなどを想定した比較的短距離のディジタル伝送においてファイバグレーティングの効果を検証した。 実験では、最初に、マルチモード光ファイバにグレーティングの書き込みを行い、ブラッグ波長840nm付近で、反射率30-40%、反射スペクトルの半値幅6-7nmのグレーティングが得られることを示した。次に、面発光レーザにこれを結合して、発振スペクトル幅を測定し、発振スペクトル幅を約半分に狭帯域化することができた。このような狭帯域レーザは光通信や光計測など種々の応用がある。 次に、面発光レーザのマルチモードファイバによるディジタル伝送特性を測定した。ファイバ長1kmでは700Mb/sの伝送で、ファイバグレーティングを用いることにより符号誤り率が減少し、パワーペナルティーが最大2dB減少した。ファイバ長を2kmとすると700Mb/sの伝送はできなかったが、300-400Mb/sにおいて符号誤り率が若干減少した。これにより、ファイバグレーテイングの使用は、短距離・高速伝送の場合に特に効果的であることが分かった。符号誤り率減少の機構としては、ジッタの低減、波長分散の低減と、モード分散の減少の両方が考えられる。
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