研究課題/領域番号 |
12650490
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
荒井 克彦 福井大学, 工学部, 教授 (00115289)
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研究分担者 |
小嶋 啓介 福井大学, 工学部, 助教授 (40205381)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 衝撃荷重 / 重錘落下実験 / 原位置試験 / 変形係数 / 強度定数 / 逆解析 |
研究概要 |
地盤表面への重錘の自由落下による衝撃載荷試験結果から、地盤の変形・強度定数を推定することを試みた。数値解析における応力-ひずみ関係として、降伏までは線形弾性体とし、Mohr-Coulomb則を降伏基準とする関連流れ則を用いる。Newmarkのβ法による直接積分を行って、衝撃加速度、速度、変位の時刻歴を得る。次に、豊浦標準砂と山砂を試料として用いて、多数の重錘落下実験を行った。重錘落下時の衝撃加速度の計測結果を直接積分して得られる変位を、高速度ビデオカメラによる計測変位、レーザー変位計による最終変位の計測結果と比較して、衝撃加速度から求められる変位の精度が高いことを検証した。数値解析における感度分析の結果から、衝撃速度は物性定数に大きくは影響されないこと、衝撃による変位の時刻歴が変形係数や強度定数の影響を大きく受けることから、逆解析に有効であることを確認した。また、変形係数は最終変位には影響するものの、初期の変位にはほとんど影響しない。最終変位には変形係数と強度定数φの両者が影響するため、両者を同時に逆算することは困難である。地盤表面では拘束圧力が小さいことから、砂質土系の変形係数はかなり小さくなる。これらのことを考慮して、静的な載荷試験から変形係数を別に推定する手法を示した。この方法で得られた変形係数を用いると、重錘落下による衝撃試験結果を、かなりの程度実際に近く表現できる。この方法に基づいて、衝撃載荷試験における変位計測結果から強度定数φを推定できることを示した。地盤がCとφの両方の強度成分をもつ場合についても、落下高さを変えた衝撃載荷試験を繰り返すことにより、Cとφを分離して推定できる可能性を示した。以上の結果、重錘を自由落下させ、重錘の衝撃加速度を計測するという簡便な原位置試験法により、実際地盤の表面の変形・強度定数を推定する手法が得られた。
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