研究課題/領域番号 |
12650583
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 八戸工業大学 |
研究代表者 |
滝田 貢 八戸工業大学, 工学部, 教授 (60171584)
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研究分担者 |
渡辺 正朋 八戸工業大学, 工学部, 教授 (70005362)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 屋根雪処理 / 滑落・堆積 / 物理実験 / 非雪氷粒 / 籾殻 / 数値解析 / 個別要素法 / オブジェクト指向 / ざらめ雪 |
研究概要 |
本研究では、滑落方式の屋根雪処理で必須となる、屋根雪の地上堆積形状の予測技術の開発を目的としている。従来、この分野の研究は野外観察や物理実験を主とする事が多かったが、本研究では実験と解析を連携させる事で、より有用な予測技術の確立を目指している。 平成12年度は、(1)オブジェクト指向技術を用いた個別要素法による屋根雪挙動解析システムの開発、(2)ざらめ雪の挙動を対象とした非雪氷粒を用いた物理実験での屋根雪挙動の評価、について検討した。システム開発では、雪粒子の衝突、圧縮、接触等の振る舞いを分析し、解析システムを改良した。物理実験では、蕎麦殻、籾殻を用い、非雪氷粒の密度、粒度、安息角等と滑落・堆積挙動の関係について検討し、ざらめ雪の非雪氷粒モデルとして籾殻の粉砕粒体が適切であるとの知見を得た。 平成13年度は、(1)非雪氷粒による実験結果を基に、屋根雪挙動の主要な要因の分析、(2)前項の結果を踏まえた解析モデルの改良、(3)実験、解析を総合した屋根雪挙動の簡易評価法の開発、を行なった。籾殻による実験結果と固体ブロック仮定の簡易解析結果との比較により、(a)籾殻の堆積挙動は簡易解析結果に近似する、(b)籾殻の最大静止摩擦を用いれば、簡易解析の堆積断面の頂部位置は実験に近似する、(c)籾殻実験の堆積幅は、簡易解析の約2倍となる、等が明らかになった。解析システムについては、雪物性の組み込み、基本特性の検討、籾殻実験の再現試験等を行なった。これより(d)雪粒子の減衰特性、粘着性等の諸元と滑落・堆積挙動の関係、(e)滑落雪の空間分布を考慮した危険度評価の工夫が必要である事、(f)雪粒子同志の結合度を高めるための改良の必要性、等が明らかになった。物理実験、解析システムの改良に時間を要し、屋根雪挙動の簡易評価については十分にまとめられなかったが、継続検討に有用な基礎資料が得られた。
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