研究課題/領域番号 |
12650600
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
|
研究機関 | 北海道工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 憲三 北海道工業大学, 工学部, 教授 (70002235)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
|
キーワード | 温水暖房 / 金属腐食 / 溶存酸素 / 防錆剤 / 水質 / 酸化皮膜 / セントラルヒーティング / 腐食 / 異種金属接合 / フラックス残渣 / フラッシング / 銅管 |
研究概要 |
家庭用温水セントラルヒーティングの施工実態をヒヤリング調査した。配管技術などについてはボイラーメーカーの技術教育などで得ており、腐食については意識してはいなかった。特に配管後の洗浄については銅管に変わって以来しなくなったようで、ハンダ付けフラックスの残さが腐食を引き起こしていると指摘する技術者もいた。また現場で水質と配管内の流速を測定したが、腐食現象の複雑さと配管工事業者の技能レベルのばらつきが明らかになった。同じ業者が施工した隣り合ったマンションの一方のみに腐食事故がいくつか発生している事実があった。また配管内流速が2m/s以上あるにも関わらず全然腐食が問題になっていないと答える業者もいた。腐食事故の発生した現場についてはクレームがらみの問題があり、調査の協力を得られなかった。 多くの業者は凍結防錆剤を循環水に注入していたが、ある大手業者はボイラーメーカーと共同で室温制御のボイラー凍結防止法を考案し、密閉式膨張タンクに変更したシステムに変更して防錆剤を使わないように努めていた。結局、密閉配管は腐食事故が少なく、配管工事業者にできることは正しい設計施工を行うことに尽きる。 そこで工事業者を含めた研究会を組織し、正しい配管施工技術指針を作成した。要点は水中の溶存酸素を減らすように努めることである。水張り時に空気抜きを確実に行い、その後は漏水を抑えて補給水と共に溶存酸素が供給されないようにする。この研究会がきっかけになり、あるボイラーメーカーは効率のよい空気抜き弁を開発し、環境に優しい防錆剤として植物活性剤の利用を試験している。
|