研究課題/領域番号 |
12650685
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
複合材料・物性
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
本津 茂樹 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (40157102)
|
研究分担者 |
石井 順也 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (80088351)
西川 博昭 近畿大学, 生物理工学部, 助手 (50309267)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | 超伝導フィルタ / チューナブル素子 / ペロブスカイト型酸化物 / 移動体通信 / 表面抵抗 |
研究概要 |
本研究は、通信用フイルタを念頭に置き、超伝導体/誘電体/磁性体の三層積層構造の超伝導チューナブル素子を作製し、外部からの電界・磁界を印加することで大きなチュ-ナビリティをもつチューナブル素子を開発することを目的として行ったものである。 12年度では超伝導体にYBa_2Cu_3O_<7γ>(YBCO)、誘電体にBa_<0.05>Sr_<0.95>TiO_3(BSTO)、磁性体Pr_<0.85>Ca_<0.15>MnO_3(PCMO)を用い、YBCO/BSTO/PCMO三層構造の半波長一段コプレ-ナ型共振器を作製し、磁界と電界印加に伴う共振周波数の変化を観測した。その結果、7GHzの中心周波数に対し、電界の印加で約1.5MHz、磁界の印加において約2.1MHzの中心周波数の変化を観測した。しかしながら、これらのチューナビリティは電磁界シミュレーションより予測された値に比べて小さく、素子構成薄膜材料の高品質化と素子構造の検討が課題として残された。 13年度は、薄膜作製の最適化、および素子作製の加工精度を向上させるためlこ光リソグラフィー技術を導入することにより、1200ものQ値をもつYBCO/BSTO/PCM0構造り共振器の作製に成功し、この共振器は電界の印加に対し7.5MHz(チューナビリテ〜;約0.1%)、磁界の印加に対し20MHz(チューナビリティ;約0.25%)の中心周波数の変化を示し、電界・磁界の同時印加に対して0.35%のチューナビリティを達成した。これらの値は素子の微調には有効であった。電界・磁界同時印加に対する特性インピーダンス一定の効果は、チューナビリティが小さかったため、明確に測定することができなかった。また、次世代の通信システムとして注目されている、ソフトウェア無線システムに対応できるチューナブルフィルタとしてメカニカルおよび静磁波チューナブルフィルタを提案し、本研究で得られた技術を導入することにより、20%を越える大きなチューナビリティを得ることに成功した。
|