研究課題/領域番号 |
12650686
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 福島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
佐東 信司 福島工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (70090511)
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研究分担者 |
内田 修司 福島工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (80185024)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | SiC系複合材料 / 高減衰能材料 / PIP法 / CVI法 / 弾性率 / 内部摩擦 / 高温特性 / 表面改質 / SiC繊維 / 再含浸 |
研究概要 |
本研究ではPIP法やCVI法を用いて複合材料を作製し、材料の密度変化による弾性率と内部摩擦の特性・高温までの温度依存性・強度特性について調べ、高減衰能材料としての適用について検討することを目的とした。また、高温特性を改善するため、材料表面に露出しているC原子をSi気相反応でSiCに改質も行った。 強化繊維はニカロン長繊維(SiC:直径14mm)を用い、500本の繊維束で8枚朱子織したシートを3枚重ねにし、PIP法のマトリックス溶液はフェノール樹脂溶液にSiC粉末(SiCpow)とC粉末を添加させ、その混合重量比を3種類変化させて1mm厚さのSiC/SiCpowC複合材料を作製した。さらに、密度向上のためフェノール樹脂含浸を繰り返し、最高密度2.0g/cm^3を得ることができた。CVI法では最高密度2.5g/cm^3まで得ることができた。弾性率は密度の増加とともに上昇する傾向を示すが、PIP法では最大で47GPa、CVI法では150GPaを得た。一方、内部摩擦は密度の増加とともに減少する傾向を示した。これは、材料中の内部欠陥が減少することによってエネルギー伝達が向上し、振動が起こりやすくなったためと考えられ、制振抑制には寄与しなかった。しかし、CVI法によって1150℃で作製した材料では900℃付近に内部摩擦のピークを検出することができ、900℃以上の高温における高減衰能材料の指針を得ることができた。この時の曲げ強度は450MPaの高強度が得られた。 PIP法で作製した材料の表面層にはCが露出しているため、耐酸化性への改質が求められている。このため、Siの気相反応によってCをSiCに改質した。その結果、SiC層の厚さは0.5μmまで改質し、曲げ強度も10%向上させることができた。
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