| 研究概要 |
本研究では,焼結型内部のオンラインモニタリングの実現に向けて,次の開発研究を行った.すなわち, (1)高温場で安定した音響性能を維持しうる超音波センサーの設計および試作
(2)リアルタイムモニタリングのための計測システムの構築
(3)開発した超音波計測システムの焼結モニタリングへの適用に関する基礎実験
得られた主な結果は以下のとおりである.
(1)超音波バッファーロッド法を用いた高温センサーを開発した.センサー材料として微粒子・高密度のアルミナを採用した.これにより超音波減衰の少ないパルスエコー計測が実現できた.次に,差分法を用いた波動伝播シミュレーションによりバッファーロッド内での超音波伝播挙動を系統的かつ詳細に調べ,アルミナバッファーロッドの最適幾何形状を決定した.テーパ角1.5度のロッドを採用することでと遅れエコーの無い(SN比の高い)パルスエコー計測が実現できた.
(2)開発したセンサーをプラズマ焼結モニタリングに適用し850℃での高温計測が可能であることが確認された.
本研究を通じて所期の目標がほぼ達成でき,セラミックス焼結プロセスのオンラインモニタリングに関する基礎が築かれたものと考えている.
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