研究課題/領域番号 |
12650738
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
茂木 徹一 千葉工業大学, 工学部, 教授 (00083824)
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研究分担者 |
田村 洋介 千葉工業大学, 工学部, 助手 (40316807)
YAMAMOTO Yasufumi Kansai University, Faculty of Engineering, Assistant (90330175)
YONEHARA Noriyoshi Kansai University, Faculty of Engineering, Lecturer (40067658)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | マグネシウム / 軽金属 / 鋳造 / 凝固組織 / 急冷凝固 / 結晶粒微細化 / 凝固機構 / 核生成 / マグネシウム合金 / 過熱処理 / 異質核 |
研究概要 |
マグネシウム合金のうち、成分にアルミニウムを含むものは、C_2Cl_6を含有する結晶粒微細化剤が工業多岐に使用されてきたが、ダイオキシン発生のために、現在は使用が禁止されている。一方、この合金系では、溶融温度を850-900℃に過熱することで、結晶粒が著しく微細になることが知られている。この方法は高温処理のみのために、熱エネルギーは多く必要であるが、環境汚染はなく、最近見直されている技術である。 しかしながら、微細化メカニズムについては、いまだ不明である。本研究は、過熱処理したAZ91Eマグネシウム合金を溶融状態の各温度から急冷して、その状態を凍結して組織観察とEPMA分析を行なうことにより、微細化のメカニズムを調べた。 その結果、過熱処理を行なうことにより、マグネシウム合金中のMn、Fe、Si、Cu、Niなどの不純物がマグネシウム合金融液中に溶け込み、不純物Cのみが未溶解として残る。このCと成分中のAlが反応し、Al_4C_3化合物を形成して融液中に分散する。これが温度の低下とともに初晶マグネシウムの核生成物質として作用するために結晶粒微細化が起こることを明らかにした。さらに不純物の少ない高純度地金を用いて、Mg-Al合金を作製して、溶解凝固を行なったところ、同様にAl_4C_3が核生成物質として作用して、微細結晶粒子になった。この場合は、とくに過熱処理の有無に関係なく、結晶粒微細化が起こった。また、炭素は高純度マグネシウム合金中にも微量存在していた。これらのことから、市販のAZ系合金では、過熱処理により生成したAl_4C_3が初晶マグネシウムの核生成物質として作用することが微細結晶粒子の生成原因であることを明らかにした。
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