研究課題/領域番号 |
12650797
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
城 昭典 熊本大学, 工学部, 教授 (40038047)
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研究分担者 |
山部 和則 熊本大学, 工学部, 助手 (90274696)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | イオン交換繊維 / キレート繊維 / イミノ二酢酸 / 吸着速度 / 重金属イオン / 水質保全 / イオン交換体 / 選択吸着性 / 環境保全 |
研究概要 |
クロロメチルスチレン(CMS)をグラフト重合したポリエチレン被覆ポリプロピレン繊維(PPPE)をイミノ二酢酸のジエチルエステルと反応させた後アルカリ加水分解することにより新規のイミノ二酢酸型繊維(FIDA)を開発した。FIDAの窒素含量は2mmol/g程度で、酸容量は約4meq/gであった。バッチ法によりPb(II)の吸着速度を検討した結果、FIDAは市販イミノ二酢酸型粒状樹脂より格段に迅速にPb(II)を吸着可能であることが判った。また、カラム法によりCu(II)とPb(II)の吸着過程における漏出曲線の通液速度依存性を評価したところ、コンディショニング時のpHが高くなるとともに膨潤度の増大により通液抵抗が大きくなり蠕動ポンプによるカラムへの通液可能な範囲が低下する傾向がみられたが、通液可能な速度の範囲内では漏出曲線の形状が通液速度に全く影響されず、この繊維自体の金属イオン吸着速度が極めて迅速であることが判った。pH変化に伴う膨潤収縮の少ないイミノ酢酸系繊維を得る目的で、ポリエチレン被覆ポリプロピレン繊維にメタクリル酸グリシジルをグラフト重合してエチレンジアミンを付加した後、モノクロロ酢酸イオンと反応させた繊維も合成した。この繊維では期待通りpH11付近でも通液抵抗が低く、Ca(II)の漏出挙動が空間速度で600h^<-1>まで流速に依存せず超高速イオン吸着が可能であった。以上により、本研究で開発した繊維を用いたカラム法においては、吸着操作所用時間を粒状樹脂充填カラムの場合の1/100程度まで短縮可能となった。
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