研究課題/領域番号 |
12650853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
渡部 良彦 名古屋工大, 工学部, 助手 (70220944)
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研究分担者 |
融 健 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (00163957)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | キレーションコントロール / エナンチオ選択的 / スルホニル基 / ラジカル反応 |
研究概要 |
本研究は「ルイス酸を用いるキレーションコントロールによるラジカル不斉誘起」という方法論に基づき、キラルルイス酸によりエナンチオトピックなスルホニル酸素原子を識別させ、アキラルなスルホニル基をキラルな立体制御素子として用いる、ラジカル反応における新しいエナンチオ制御法の開発に関するものである。 平成12年度では、α-スルホニルラジカルの補足反応におけるエナンチオ選択性に対する、ルイス酸、キラルリガンド、アリル化剤など各種反応条件等を検討し、以下の点について明らかにした。 1 ルイス酸としてZn(OTf)_2,キラル配位子としてフェニル置換ビスオキサゾリンを用いた2-(1-ベンジルベンズイミダゾリル)ビニルスルホンへのラジカル付加-補足反応において、開始剤としてトリエチルボラン存在下、ヨウ化t-ブチル、ジアリルジブチルスズを用いてアリル化反応を行ったところ、収率80%、84%eeでアリル化体が得られた。 2 触媒的不斉ラジカル反応化の検討では、50モル%のキラルルイス酸を用いたときに、収率85%、76%eeのエナンチオ選択性が得られたものの、触媒量を20モル%に減少させると、エナンチオ選択性は大幅に低下した。 3 分子力場計算によるコンホメーション解析を行い、エナンチオ選択性発現機構に対する考察を行った。その結果、プロR酸素とイミダゾリル窒素がルイス酸によってキレーションしたSトランスラジカル中間体を経由して選択性が発現したと推定した。 以上、スルホニル基を用いるラジカル反応にける不斉反応場の構築法とスルホニル基の立体制御素子としての可能性を明らかにした。
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