研究課題/領域番号 |
12650897
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
宮崎 康行 日本大学, 理工学部, 講師 (30256812)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 膜 / インフレータブル / 展開構造物 / ダイナミクス / 構造-流体連成問題 / 接触 / 柔軟宇宙構造物 |
研究概要 |
次世代の宇宙構造物として期待されているインフレータブル膜構造物の展開ダイナミクスの数値解析手法を提案し、それに基づく数値解析コードを開発した。昨年度までに基本となる部分は開発済みであったが、今年度は膜面同士の接触モデルの定式化、膜面の折癖部分の粘弾塑性モデルの定式化を行い、それぞれ数値計算でモデルの有効性を確認した。膜面のダイナミクスに関しては、未だしわの問題が議論されている段階であり、本研究で取り上げたような非線形効果の考慮までには至っていないのが現状である。しかし、今後、膜面宇宙構造物の研究が進むについて、本研究で取り上げた問題が注目されると考えている。逆に言えば、これまで極めて困難と言われてきた膜面のダイナミクスやそれを用いたインフレータブル構造物のダイナミクスの数値予測が可能であることを示すことができたことが、本研究の最も重要な成果である。本研究全体の具体的成果は以下のようにまとめられる。すなわち、(1)膜面のしわを考慮したダイナミクスの数値計算手法を定式化し、解析コードを開発した。この手法はエネルギや運動量・角運動量を厳密に保存しつつ時間積分が可能であり、数値安定性を保証する。これにより、従来、困難であるとされてきた膜面のダイナミクスの数値計算を可能とした。(2)注入ガスの熱力学的効果を考慮した数学モデルを構築した。数値計算手法はエネルギ原理を満たすように構築されているので、数値安定性が極めて高い。(3)膜面同士の接触を考慮するためのモデルを提案し、解析コードに組み込んだ。展開初期の膜面同士の接触は、展開後の膜面の運動にも重要な影響を与えると考えられる。それゆえ、この接触問題は膜面の挙動予測をする上で決して無視できない問題である。(4)折癖の粘弾塑性モデルを構築した。これは、折癖の発生・成長過程を模擬するために必須である。
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