研究課題/領域番号 |
12650906
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
海洋工学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
荒井 誠 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00232025)
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研究分担者 |
村井 基彦 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (60292893)
井上 義行 (井上 義之) 横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (60126373)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 自由落下式救命艇 / 船舶 / 緊急脱出 / スラミング / 数値シミュレーション / 安全性 / 救命システム / 海難 / 水面衝撃 / 船体運動 |
研究概要 |
本研究では、海上における新しい緊急脱出用装置である自由落下式救命システムの性能評価に関する研究を実施した。母船から切り離された自由落下式救命艇が水面に着水する際に受ける衝撃荷重は典型的な水面衝撃問題である。本研究では、着水時に自由落下式救命艇が受ける衝撃力を簡易な理論式で評価し、救命艇の着水運動および乗員に作用する衝撃加速度を評価する計算手法を開発した。開発した計算法の精度は模型実験結果との比較により検証した。本研究により、従来の方法では評価出来なかった自由落下式救命艇の着水時の挙動を精度よく評価することが可能となった。また、開発した自由落下式救命艇の挙動計算法を用いた応用研究の成果として、新型の自由落下式救命システムを提案した。提案した新自由落下式救命システムは母船の状態や波浪条件の変化の影響を受けにくく、従来型の自由落下式救命システムに比べ安全性を格段に向上することができる。 また、衝撃荷重を数値シミュレーションにより精度良く評価する計算法の開発も実施した。従来の時間および空間を差分近似して計算を進める手法では、圧力を代表点のみで離散的に評価するために圧力値が急変する流体衝撃現象を精度よく模擬することは困難であった。その結果、衝撃圧力の時系列計算値が不自然に振動したり計算が発散したりといった問題点が現れる為、実用的な計算手法が求められていた。本研究では、衝撃圧力を精度良く計算するために境界条件の検討を行い、自由表面条件と固体壁条件を合理的に接続する新しいアルゴリズムを提案した。提案した数値シミュレーション法の計算精度確認のため模型実験を実施した。実験データを数値シミュレーション結果と比較することにより、開発したシミュレーション法が十分な計算精度をもつことを確認した。 さらに、自由落下式救命艇の着水衝撃に類似した現象であるコンテナ船の船首フレアスラミングに関する研究も実施し、衝撃圧力や打ち込み荷重に関する基礎的な検討を行った。
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