研究課題/領域番号 |
12660072
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 寿美 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (30089859)
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研究分担者 |
水野 猛 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (10174038)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 分裂酵母 / 細胞周期 / 減数分裂 / 酸化ストレス / シグナル伝達 / His-Aspリン酸リレー / His-Asp情報伝達 |
研究概要 |
真核細胞において、細胞周期及び細胞分化の制御は細胞機能の基本である。分裂酵母の細胞周期・分化は、環境シグナルに応答して制御されている。分裂酵母は特定の環境シグナル条件下(ホルモンの存在や窒素源欠乏)では分化に入り減数分裂を経て胞子形成へと進む。これらの課程は環境シグナルを適切に処理するシグナル受容機構と細胞内情報伝達機構により支えられているはずである。これまでに、分裂酵母のホルモンに応答したシグナル伝達機構(三量体G蛋白質やRasが関与)に関しては詳しい研究がなされている。しかし、各種環境ストレスに応答して細胞周期を制御し、減数分裂へと導く課程での初発シグナルの受容と情報伝達の分子機構は残された大きな課題である。我々はこれまでに、分裂酵母のストレス応答とそれに関わるシグナル伝達機構に関する広範な解析を継続・展開してきた。今回、ストレス応答の転写因子の一つであるPrr1欠損変異株が接合・減数分裂不能の表原形を示すこと見い出し、Prr1が酸化ストレス応答のみでなく、細胞分化(接合・減数分裂)にも必須の役割、すなわち、細胞分化のキー転写因子であるSte11の転写制御を担っていることを明らかにした。さらに、接合にはこれまで性フェロモンと培地中の窒素源欠乏が重要とされてきたが、これらに加えて酸化ストレス(おそらく呼吸などによる内在性の)が必要であることを見い出し、このシグナル伝達には分裂酵母のHISキナーゼであるPhk1/Phk2/Phk3がPrr1の上流で機能していることを明らかにした。今後、HISキナーゼPhksからPrr1への情報伝達経路の解明とともに、如何にシグナルが感知されるかについて、研究を進めていきたい。
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