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海洋における溶存有機物質の生産分解と紫外線(UVR)の影響の評価方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 12660181
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産学一般
研究機関創価大学

研究代表者

田口 哲  創価大学, 工学部, 教授 (40277877)

研究分担者 小川 浩史  東京大学, 海洋研究所, 助教授 (50260518)
小池 勲夫  東京大学, 海洋研究所, 教授 (30107453)
研究期間 (年度) 2000 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード溶存有機物質 / CDOM / 光合成有効光 / 紫外線 / 珪藻 / バクテリア / UVB / 光分解 / 植物プランクトン
研究概要

海洋植物プランクトンによる溶存有機物質の生産を明らかにするため、溶存有機物を全く含まない人工海水を作り、それに無機及び有機栄養塩を加えた。また相模湾海水を濾過して、同様に栄養塩を加えた。この海水の320〜720nmの分光特性を標準とした。人工海水でも自然海水でもその分光特性にはあまり差がなかったので以降自然海水を用いた。実験として、植物プランクトンを人工培養海水に加え、培養を約1ヶ月行い、経時的に320〜750nmの分光特性を測定し、上記の海水の標準値を差し引き、溶存有機物質による分光特性とした。各種の植物プランクトンを用いてもっとも溶存有機物質の生産の高い珪藻をその後の実験種として選定した。濾過海水を作るのに、いくつかのフィルターの質の検討を行った。その結果、アノディスク・フィルターが最も有効であることがわかった。培養実験開始から約10日もすぎると、光合成有効光下では、珪藻の増加とともにバクテリアの増加も見られた。それに伴って、分光光度計で測定した溶存有機物質(CDOM)も増加した。しかし、暗条件下では、珪藻とバクテリアの増加は見られなかった。また、珪藻の入っていない標準実験では、バクテリアの増加も見られなかったし、CDOMの増加も見られなかった。これらの実験からCDOMを用いることにより溶存有機物質の指標として測定できることが明らかになった。また、珪藻がCDOMを生産していることが示唆された。さらに、紫外線-B(UV-B)を照射すると、珪藻の成長速度は抑制されたが、細胞あたりのCDOM量は、UV-B照射下で多かった。これらの実験からUV-Bは珪藻の成長速度を抑制するものの、細胞あたりのCDOMの生産は逆に高くなることが示唆された。以上のことから、アノディスク・フィルターを用いることにより、1週間以内の培養実験であれば、珪藻によるCDOMの生産を測定できることが明らかとなった。またバクテリアがCDOMを利用していることが示唆された。さらに、UV-B照射実験を行うことにより、細胞あたりのCDOMの生産量に対する影響の評価ができることが明らかとなった。

報告書

(4件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (13件)

  • [文献書誌] 今井亜紀 他4名: "海洋における細菌係数法の比較"Actina. 14. 31-36 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ogawa, H., E.Tanoue: "Dissolved organic matter in oceanic waters"Journal of Oceanography. 59. 129-147 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ogawa, H., 他2名: "Distribution of dissolved organic carbon in the East China Sea"Deep-Sea Research II. 50. 353-366 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Imai.A., A.Ahibata., T.Kikuchi., T.Toda., and S.Taguchi.: "Comparison of two epifluorescence counting methods of bacteria in the ocean -4'6-diamino-2-pheny1indole (DAPI) versus SYBR Green I method"Actina. 14. 31-36 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ogawa,H., and E.Tanoue.: "Dissolved organic matter in ocean waters"Journal of Oceanography. 59. 129-147 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ogawa,H., T.Usui., and I.Koike.: "Distribution of dissolved organic carbon in the East China Sea"Deep-Sea ResearchII. 50. 353-366 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 今井 亜紀, 他4名: "海洋における細菌計数法の比較"Actina. 14. 31-36 (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Ogawa, H., E.Tanoue: "Dissolved organic matter in oceanic waters"Journal of Oceanography. 59. 129-147 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Ogawa, H.: "Distribution of dissolved organic carbon in the East China Sea"Deep-Sea Research II. 50. 353-366 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] V.S.Kuwahara: "Variability of Bio-optical Factors Influencing the Seasonal ・・・・"Photochemistry and Photobiology. 72(2). 193-199 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 戸田 龍樹: "相模湾・真鶴湾における海洋環境の周年ならびに経年変化-1995〜1999-"Actinia. 13. 31-41 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 小川 浩史: "難分解性溶存有機物"月刊海洋、現代海洋化学. II. 204-209 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Kuwahara,H.Ogawa……& S.Taguchi: "Seasonal role of dissolved organic material in the attenuation of solar ultraviolet radiation in temperate coastal waters"Photobiology and Photochemtistry. 72. 193-199 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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