研究課題/領域番号 |
12670010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
田中 重徳 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60004660)
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研究分担者 |
泉 篤史 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70303279)
伊藤 正明 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90266346)
木田 雅彦 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40186276)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 発生 / 末梢神経 / 心臓 / ヒト / ジャコウネズミ / ニワトリ / ラット / 免疫組織化学 |
研究概要 |
平成12年度においては、ジャコウネズミの心臓の静脈門を経て心臓に到達する交感神経の枝について、新発見をした。当該の神経枝は、胸部交感神経幹から起こり、この神経幹と平行して走っている奇静脈の壁にまとわりつくようにして走り、その後、上大静脈に沿って静脈門に到達すると神経枝であり、通常の解剖や切片標本では見つけられなかった神経である。本研究特有の全標本的免疫染色方法によって、この交感神経の心臓枝の存在が明らかになった。平成13年度は、この成果に基づいて、ヒトの成体における交感神経幹由来の心臓神経の存在に関する研究を行った。ヒトの成体、観察領域が格段に広く、その上、交感神経幹由来の心臓神経は迷走神経由来の心臓枝に比べると細く、形態が複雑である。そのため解剖学的に完全に究明し、命名するのは通常の肉眼解剖学的方法では難しい。当該の2年間の研究において、頚部ならびに胸部交感神経幹から起る心臓神経の詳細をA2用紙にスケッチし、心臓の動脈門と静脈門、さらには心間膜という発生学的形態概念を持って、心臓神経枝を明らかにした。 この研究によって、ヒトの心臓に分布する全ての神経は、ジャコウネズミの成体で確認した心臓神経(Tanaka et al. 1988)と同じ名称が適用できることが判明した。向後は、当該のヒトのデータを念頭において、心臓神経枝の発生学的研究をこれまで以上に奥深く行う計画である。 ラットの膝関節腔の形成の詳細についても解明した。膝関節腔は細胞のアポトーシスによって形成されると言われて来たが、免疫染色並びに生化学的研究により、そうではないことが判明した。
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