研究課題/領域番号 |
12670053
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
久木田 文夫 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (40113427)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | イオンチャネル / 蛋白質の揺らぎ / 水 / 電位センサー / 構造 / イカ巨大神経線維 / 粘性 / 浸透圧 / 蛋白質のゆらぎ |
研究概要 |
電位依存性イオンチャネルの開閉時間は溶液の物理的な特性(粘性・浸透圧)により決定されているが、脂質2重膜の物理的性質は動作時間に関与していない。イオンチャネルが水溶液中で機能する所以である。 非電解質添加によりイカK電流の時間経過は緩やかになるが、この効果はイカNaチャネルの開閉の時間経過が遅くなることと同様に、溶液粘性の効果により説明できる。更にKチャネルは高浸透圧溶液中で、開きやすくなるという新たな事実が判明した。これは重要な知見である。Kチャネルは高浸透圧ストレス(イオンチャネル・ポア)から水を取り除くような力が加わると閉じやすくなるというのが従来の定説であるが、それと逆方向である。イカKチャネルで得られた、この発見に対して幾つかの疑問点がある。単一のイカKチャネル(遅延性整流Kチャネル)が、浸透圧増加により開き易くなった(Kチャネルは開状態で、水の含量が減少するか、ポア内容積が減少する)のか、別種のKチャネルが高浸透圧下で軸索膜に新たに発現したかは現時点では明確に出来なかった。 構造データベース(PDB)のデータを用い、Kチャネル(KcsA)のポア内構造をコンピュータにより調べた結果、その内容積は蔗糖による浸透圧効果により求められる開状態で容積減少「水60分子程度」と同程度の値を持ち、浸透圧効果で得られる値が、ポアの内容積の変化により説明できることを確認した。
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