研究課題/領域番号 |
12670082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
桜井 武 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (60251055)
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研究分担者 |
後藤 勝年 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (30012660)
三輪 佳宏 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70263845)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | オレキシン / レプチン / グレリン / 摂食行動 / 覚醒 / 睡眠 / 肥満 / ナルコレプシー / OX1受容体 / OX2受容体 |
研究概要 |
われわれは、オレキシン神経の摂食行動と覚醒の制御における役割を発生工学的手法により解析してきた。ヒトオレキシン遺伝子プロモータを用いて、ataxin-3をオレキシン神経特異的に発現させたマウスを作成した。このマウスを解析すると、オレキシシ神経が神経細胞死により脱落することが明らかになった。また、MCH神経をはじめ、他のニューロン群には影響がなかった。このマウスはナルコレプシー様の症状を呈するとともに、摂食量の著明な減少がみられている。大変興味深いことに、摂食量が低下するにも関わらず、12週以降から肥満がみられた。 オレキシン含有神経は、摂食中枢として知られる視床下部外側野に存在し、脳内の広範な領域に投射している。一方、オレキシン神経への入力系についてしらべるために、電気生理学的な手法を用いる必要がある。ヒトオレキシン遺伝子プロモータを用いて、Green Fluorescent Proteinを発現させるコンストラクトを構築し、トランスジェニックマウスを作成し、このマウスの視床下部から、蛍光を発生するニューロンを単離し、オレキシン産生ニューロンの性質をパッチクランプ法に検討したところ、オレキシン神経は動物の栄養状態の指標となる外液のグルコース濃度、レプチン濃度、グレリン濃度の影響を受けて活性を変化させることが明らかになった。これらのことから、オレキシン神経は動物の栄養状態に応じて覚醒の制御、エネルギー代謝調節の役割をしていると考えられた。
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