研究課題/領域番号 |
12670128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
那谷 耕司 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90202233)
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研究分担者 |
加藤 一郎 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (50250741)
高澤 伸 (高沢 伸) 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50187944)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | FK506 / cyclic ADP-ribose / FK506 binding protein / ryanodine receptor / calcium channel / 遺伝子ファミリー / 染色体座位 / luciferase assay / FISH法 |
研究概要 |
研究代表者らは本来細胞内に存在しないFK506の標的蛋白質(FK506結合蛋白質)がcyclic ADP-ribose(cADPR)と結合することを明らかにしてきた。本研究の目的は、ヒトFK506/cADPR結合蛋白質(FKBP)遺伝子を単離しその構造を決定すると共に、その発現誘導機構を明らかにすることである。平成12,13年度の研究により以下の成果が得られた。 1.ヒト遺伝子ライブラリーからFKBP12.6及び12遺伝子の全長を単離し、その塩基配列を決定した。ヒトFKBP12.6遺伝子は全長約18kbpで4つのエクソンから構成されており、FKBP12遺伝子は全長約20kbpで5つのエクソンから構成されていた。 2.ヒトFKBP12.6及び12遺伝子をプローブにFluorescence in situ hybridizationを行い、FKBP12.6及び12遺伝子の染色体座位を決定した。ヒトFKBP12.6遺伝子は第2染色体短腕21-23に、FKBP12遺伝子は第20染色体短腕13にマッピングされた。 3.ヒトFKBP12.6遺伝子の5'上流域を転写開始点上流-1691から漸次欠失させた遺伝子断片を作製した。またヒトFKBP12遺伝子の5'上流域を転写開始点上流-1706から漸次欠失させた遺伝子断片を作製した。これらとルシフェラーゼ遺伝子を連結させたレポータープラスミドを作製した。このレポータープラスミドをFK506/cADPR結合蛋白質12.6及び12遺伝子が発現しているヒト由来の培養細胞NB-1にリポフェクション法で導入した。 4.レポータープラスミドを導入した培養細胞のルシフェラーゼ活性をルミノメーターで測定し、FKBP12.6遺伝子の発現に重要な領域を検討したところ、転写開始点の上流を欠失させてもルシフェラーゼ活性には変化が認められなかったが、転写開始点下流の5〜74の領域を欠失するとルシフェラーゼ活性が大きく減少した。このことから転写開始点下流の5〜74の領域がFKBP12.6遺伝子の転写に重要であると考えられた。 5.レポータープラスミドを導入した培養細胞のルシフェラーゼ活性をルミノメーターで測定し、FKBP12遺伝子の発現に重要な領域を検討したところ、転写開始点上流の-179〜-74の領域を欠失させたレポータープラスミドではルシフェラーゼ活性が大きく減少した。-179〜-74の領域を欠失させたレポータープラスミドに-179〜-74の配列を逆向きに組み込んだ場合、またルシフェラーゼ遺伝子の下流に-179〜-74の配列を組み込んだ場合のどちらにおいてもルシフニラーゼ活性が回復したことから、転写開始点上流-179〜-74の領域がエンハンサーとして働いている可能性が考えられた。
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