研究課題/領域番号 |
12670134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福山 英啓 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70303956)
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研究分担者 |
長田 重一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70114428)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | アポトーシス / DNA断片化 / CAD / DNase / ノックアウトマウス / 赤血球 / 脱核 |
研究概要 |
アポトーシスは不必要になった細胞や有害な細胞を生体内から除去する際におこる細胞死であり、細胞膜の彎曲、核の凝縮と断片化、および染色体DNAの切断などを伴っている。私たちは、この染色体DNA断片化を担うDNaseとしてCAD、そしてその阻害タンパク質ICADの単離・同定を行った。本研究では、このアポトーシス時におこるDNA断片化の生理的意義を明らかにすることを目的とし、これら2つの遺伝子についてジーンターゲティング法を用いてノックアウトマウスの作成を行った。CAD、ICADの発現の高い胸腺細胞を用いて様々なアポトーシス刺激を行ったところ、アポトーシスは起るが、刺激後24時間でもDNAの断片化は見られないことからDNA断片化はCAD/ICADシステムで必要十分であるが分かった。しかし、個体レベルでのDNA断片化は、まだ起っており、このCAD/ICADシステム非依存的なDNA断片化は、non-cell autonomousで、アポトーシス細胞を貪食したマクローファージ内で見られる。すなわち、アポトーシスによって起るDNA断片化には、cell-autonomousなものとnon-cell autonomousなものが存在する。実際、なんら刺激を加えていないCADまたはICADノックアウトマウスでは1年以上経過しても、個体レベルでの顕著な変化は見られなかった。さらに、私たちがnon-cell autonomousなDNA断片化を担うと考えられるDNase IIのノックアウトマウスを作成したところ、このマウスは貧血による胎生致死で、特に赤血球の最終分化でおこる脱核の際、赤血球からはきだされた核内DNAを消化するのに重要な役割を担っていることが明らかになった。また、自己免疫疾患モデルマウスであるFasノックアウトマウスとCADノックアウトマウスによる掛け合わせにより、ダブルノックアウトマウスの作成を行ったところ、自己免疫疾患の症状の亢進が見られた。
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