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炎症と熱:その分子機序と病態生理学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 12670137
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 病態医化学
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

松村 京子  兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (40173877)

研究分担者 松村 潔  京都大学, 大学院・情報学研究科, 助教授 (10157349)
研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード炎症 / 発熱 / プロスタグランジン / サイトカイン / シクロオキシゲナーゼ / 脳血管内皮細胞
研究概要

1.ラットの足底部皮下にカラゲニン(3mg/0.1mL)を注射すると、ラットの体温は注射3時間後に上昇し始め、6時間でピーク(約2℃の上昇)に達し、その後緩やかに回復した。この発熱はシクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害剤によりほぼ完全に抑えられた。即ち、カラゲニンによる局所炎症時にも著明な発熱がおこり、その発熱はシクロオキシゲナーゼ-2に依存している。
2.脳脊髄液中のプロスタグランジンE2(PGE2)濃度は、カラゲニン投与後3時間で上昇を示し、6時間でピークに達し、発熱の大きさと脳脊髄液中PGE2上昇は時間的に同様な時間経過を示した。次に、PGE2合成に必須であるCOX-2とその下流のmembrane-bound PGE synthase(mPGES)の発現を脳で免疫組織化学的に検討した。注射後3時間で脳血管内皮細胞にCOX-2が発現した。mPGESもほぼ同様な時間経過でmPGESも脳血管内皮細胞に発現した。さらに、COX-2とmPGESの2重染色により、この両酵素は同一内皮細胞の同一細胞内分画(核膜周囲)に共発現していた。
3.カラゲニン注射3時間後から注射側の足底部にインターロイキン-1beta(IL-1b)IL-1b陽性細胞が出現し、その数は6時間から12時間で最大値を示し、24時間後には減少した。すべての時間を通して、IL-1b陽性細胞の多くはED-1抗体で認識されるマクロファージ系の細胞であった。また、注射後6時間以降では、IL-1b陽性細胞の一部は顆粒球であった。一方、炎症部位から心臓に還流する血球成分についてIL-1bの免疫染色を行ったが、陽性細胞は認められなかった。以上の結果から、炎症部位から心臓に還流する静脈血には、非炎症側のそれと比べて高濃度のIL-1bが含まれていることが予想されたが、現時点では血漿中のIL-1bに左右差が認められていない。現在、ELISAの測定感度を改善する努力を行っている。

報告書

(3件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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