研究課題/領域番号 |
12670157
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
大井 章史 山梨医科大学, 医学部, 教授 (50160411)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | c-erbβ-2 / HER-2 / neu / 癌遺伝子 / FISH / ヒト癌 / 遺伝子増幅 / c-erbB-2 |
研究概要 |
1.乳癌:235例について、抗c-erbB-2抗体(ニチレイ社、ポリクローナル)を用いた免疫染色を行ったところ、52例(22.1%)にc-erbB-2蛋白の過剰発現(3+/2+)を認めた。この52例と代表的陰性例70例について、c-erbB-2遺伝子と染色体17のセントロメアに対するDNAプローブを用いて二色のfluuoresence in situ hybridization(FISH)を行ったところ、c-erbB-2の蛋白過剰発現と遺伝子増幅の一致率は95.7%であった。乳癌において、c-ebrB-2の蛋白過剰発現は大部分が遺伝子増幅によっておこると結論された。 乳癌173例について、同様に免疫染色とFISHを行った結果、c-erbB-2の蛋白過剰発現と遺伝子増幅の相関は高く(p<.000001)、c-erbB-2の蛋白過剰発現と遺伝子増幅は浸潤乳管癌のintr aductal spreadingとに有意の相関がみられた(p<.0001)。 2.胃癌:免疫染色では352例中29例(8.2%)にc-erbB-2蛋白の過剰発現を認め、FISHでは27例で高度の遺伝子増幅を確認した。ELISAによる術前患者の血清c-erbB-2蛋白断片(p105)の定量は過剰発現と高度遺伝子増幅の見られた11例について行い、肝転移のあった1例で有意の上昇を認めた。 3.肺癌:169例について検索し、腺癌、大細胞癌各1例に過剰発現と高度遺伝子増幅を認めた。 4.子宮体癌:105例について免疫染色とFISHを行い、4例の類内膜腺癌に蛋白過剰発現と高度遺伝子増幅を認めた。 5.大腸癌:62例について免疫染色法によってc-erbB-2蛋白の過剰発現を調べたところ、3例に細胞膜上での蛋白の過剰発現をみとめた。 6.膵癌:35例について免疫染色法によってc-erbB-2蛋白の過剰発現を調べたが、細胞膜上での蛋白の過剰発現をみとめた例はなかった。
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