研究課題/領域番号 |
12670239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
川合 覚 獨協医科大学, 医学部, 講師 (70275733)
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研究分担者 |
寺尾 恵治 国立感染症研究所, 筑波医学実験用霊長類センター, センター長 (30109920)
松本 淳 獨協医科大学, 医学部, 助手 (70296169)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 重症マラリア / マラリア疾患モデル / ニホンザル / T細胞 / アポトーシス / TUNEL法 / 可溶性Fasリガンド / MMPI / Fas抗原 |
研究概要 |
1)血清中アポトーシス誘発因子の検出:前年度のサルを用いたP. coatneyi (PC)感染試験から、マラリアの重症化にともなうT細胞アポトーシスは、T細胞の過剰な活性化反応に起因することが示唆された。今年度はPC感染サルの経過血清中に含まれるの活性因子の解析を試みた。致死的経過をとったPC感染ニホンザル2頭の経過血清を用いて、正常ニホンザル2頭の末梢単核球(PBMC)に対する活性化試験を行なったところ、感染7日後の血清に強い活性化反応が認められた。またCon A処理した同PBMCを用いた場合、同様の推移は見られなかったことから、この活性化反応がサイトカイン以外の因子に起因することが示唆された。さらに感染7日後血清は、限外ろ過によって分子量<30K、<50K、<100K、>100Kに分別し、各分子量サンプルによる活性化試験を行なったところ、>100Kのサンプルに強い活性化反応が認められた。これらの結果マラリア感染にともなうT細胞の過剰な活性化反応のひとつは、血清中に含まれる高分子の因子に起因することが明らかとなった。 2)組織中におけるアポトーシス細胞の検出:PC感染ニホンザルの病理組織材料を用いて、TUNEL法による主要臓器組織中のアポトーシス細胞の検出を試みた。その結果、肝臓内の貪食細胞の多くに陽性反応がみられた他、脾臓・白脾髄内および大脳内の細胞に陽性反応が散見された。 3)MMPI投与による生体内アポトーシス抑制試験:可溶性Fasリガンドの産生抑制効果のあるMMPIをPC感染ニホンザルに筋肉投与し、経過観察を行なった。感染5日後より100mg/kgを10日間投与した2個体では、感染6〜8日後原虫が検出されたのみで、その後検出されず、発症することもなく感染63日後以降も生存した。これら2頭では感染7日後、一旦減少した末梢血液中のT細胞数が感染10日後増加傾向に転じ、以降の観察期間内は増減を繰り返しながら推移した。
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