研究課題/領域番号 |
12670262
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
浜嶋 健治 (浜島 健治) 横浜市立大学, 医学部, 助手 (00114611)
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研究分担者 |
忻 克勤 横浜市立大学, 医学部, 助手 (40301452)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | DNAワクチン / CpGモチーフ / アジュバント効果 / CTL / 活性化T細胞 / 活性化Tリンパ球 / 組み換えアデノウイルス / 経皮 / 経膣 / 経直腸 / HIV-1 DNAワクチン / 組換ウイルスベクター |
研究概要 |
我々は従来HIV env発現プラスミド、即ちHIV-DNAワクチンを開発し、種々Adjuvant物質或いは免疫関連サイトカイン発現プラスミドとの同時投与やワクチン自体の投与ルートの選択により、CTL活性を中心とする強い細胞性免疫と抗原特異的分泌型IgA抗体の誘導に成功しているが、更に強力な免疫応答を得るための研究を行った。宿主には無い微生物の非メチル化CpGモチーフが病原関連パターンとしてヒトの先天性免疫応答に関係しているが、我々はCpGモチーフ包含プラスミド4種(CpGモチーフ、5、10、15、20コピー)を構築し、HIV-1 DNAワクチンと一緒にBALB/cマウスにi.m.投与してその効果を検討した。その結果、CpGモチーフの投与は、DNAワクチン単独投与に比べ、そのコピー数に比例して液性免疫、細胞性免疫共に有意に免疫応答は増強されることを確認した。このようなCpGモチーフの利用は自然界に存在する物質の無理のない免疫増強法といえる。また、ヒトに対して問題なく利用できる免疫増強法の可能性について、活性化Tリンパ球の大量移入の影響をマウスの系で検討した。抗マウスCD3 mAbコーテングフラスコとマウスIL-2U/mlを含むRPMI1640メデウムで脾細胞を5日間培養するとその細胞は10倍以上に殖えた。CD4+/Thy1.2+細胞は18.5%、CD8+/Thy1、2+細胞は60.2%で殆どの細胞がT細胞であった。DNAワクチンをマウスにi.n.投与し2日後、上記の活性化T細胞を同系マウスに1x10の6乗コi.p.投与し、その免疫増強効果を検討した。抗原特異的な血清IgG抗体、分泌型IgA抗体、CTL活性はワクチン単独投与に比べ、有為に増強されていた。このような増強法はヒトに応用する場合、自己の末梢血細胞を利用することになり、副作用などの危険は少ないものと考えられる。以上のような免疫増強法はHIVワクチンは勿論のこと、他の細胞性免疫に関連した感染症や腫瘍に対するDNAワクチンのヒトヘの接種法としても現実的で免疫増強法であると思われた。
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