研究概要 |
【HUS発症機序に関する研究】 (1)BALB/cマウスにEHEC(O157、T1001株)を1x10^5CFU腹腔吋に感染させ、感染7日目にLPS 50μg腹腔内に投与した。LPS投与0,3,8日目の腎臓よりRNAを抽出し、RT-PCR法にてproinflammatory cytokine発現を調べた。その結果、LPS投与後にはIFN-γ,TNF-α,iNOSのmRNAの発現が亢進していることが判明した。IFN-γ,TNF-αv□δvoc/〓【tautomer】/〓ΛiNOSを誘導したものと考えられた。 (2)iNOS遺伝子欠損マウス[Sv129xC57BL]F1由来、iNOS-/-)および[Sv129xC57BL]F1マウス(iNOS+/+)にEIIEC(O157、T1001株)を1x10^5CRU腹腔内に感染させ、感染7日目にLPS50μg腹腔内に投与した。その結果iNOS-/-マウスマウスは易感染宿主であり、菌数、ベロ毒素価は高値を示すものの、腎病変は認められなかった。 以上の結果からEHEC感染後の腎病変は細菌数には依存しないこと、またNOが腎病変の病原因子であることを示した。 【その他の研究成果】 本研究遂行の目的で維持、管理したiNOS遺伝子欠損マウスを用いて以下の研究を行った。 (1)CMV感染に関する研究:NOはCMV感染の初期防御の主役である一方CMV肺炎成立における肺の傷害因子でもある事を示し、NOの2面性を明らかにした。 (2)動脈硬化に関する研究:NOは動脈硬化部位のコラーゲン量を減少させることを明らかにした。
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