研究課題/領域番号 |
12670271
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
倉 文明 国立感染症研究所, 細菌部, 主任研究官 (30161722)
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研究分担者 |
前川 純子 国立感染症研究所, 細菌部, 研究員 (20238843)
塚野 尋子 国立感染症研究所, 細菌部, 室長 (50072955)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | レジオネラ / マクロファージ / 自然抵抗性 / ミクログリア |
研究概要 |
病原体の感染に対する宿主の応答には、細胞性免疫による獲得抵抗性と、もともとそなわる自然抵抗性がある。細胞内寄生細菌であるLegionella pneumophilaは免疫力の低下した人に劇症肺炎をきたす。本研究は、L.pneumophilaに対する自然抵抗性を担うマウス遺伝子Lgn1に関して作製したコンジェニックマウス、殺菌作用のある活性酸素系の機能欠損のあるノックアウトマウスを使用して感染抵抗性因子を探った。Lgn1の働きはこれまでよくわかっていない。(1)L.pneumophila感染の生菌および加熱死菌を抗体で固定した磁気ビーズを、感受性マウス由来の腹腔マクロファージに貪食させ、一定時間後に、マクロファージを回収してホモジュナイズし、ファゴソームを磁石で回収した。その後、ファゴソーム成分を電気泳動で解析した。この結果、NADPH oxidaseのサブユニットが生菌ファゴソームには発現が弱い傾向がみられた。また死菌感染にはあるが生菌感染で消失する固有の抗体交差反応性のバンドが検出された。このことはL.pneumophilaが宿主細胞内でNADPH oxidaseの働きを阻止している可能性を示唆する。(2)Lgn1が抵抗性のマウスでは菌の鼻腔内投与によりミエロペルオキシダーゼ欠損の影響は見られなかったが,Lgn1が感受性のマウスではミエロペルオキシダーゼ欠損により肺に生菌が多く残存した。このことからマクロファージで菌が増殖できる条件では、これまで我々が見出してきたNADPH oxidaseに加えて、好中球のミエロペルオキシダーゼも個体レベルで感染抵抗性に寄与していることを示唆する。
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