研究課題/領域番号 |
12670281
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
栃倉 匡文 京都大学, 薬学研究科, 助手 (10291428)
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研究分担者 |
河合 明彦 京都大学, 薬学研究科, 教授 (70027332)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 狂犬病ウィルス / 水疱性口内炎ウイルス / VAP21 / CD99 / シリアンハムスター / BHK-21 / Tet-制御発現システム / G418 / 狂犬病ウイルス / 宿主由来成分 / pTet-Splice / アンチセンス |
研究概要 |
種々の動物由来の臓器・培養細胞におけるCD99関連膜タンパクVAP21抗原の発現状況について検討したところ、シリアンハムスター由来の細胞(BHK-21、HmLu-1)においてのみVAP21遺伝子の発現が見られ、これ以外の動物細胞(チャイニーズハムスター、マウス、イヌ、サル、ヒト)では発現は見られなかった。また、シリアンハムスターの種々の臓器についてイムノブロットを行ったところ、調べた全ての臓器においてVAP21抗原が検出されたが、臓器間で電気泳動における移動度が異なっていた。以上の結果からVAP21はシリアンハムスターに特異的に発現しているが、個体レベルでは臓器間で異なるプロセッシングを受ける可能性があることが示唆された。次に、この膜タンパクのウイルス粒子形成に及ぼす役割を明らかにすることを目的として、VAP21非発現細胞(HeLa、MDCK、COS-7、CHO-K1)についてTet制御発現システムを用いテトラサイクリンにより誘導可能なVAP21発現細胞の樹立を試みた。その結果、VAP21抗原陽性細胞はトランスフェクション後、一過性に出現したものの、さらに培養を続けると陽性細胞数は徐々に減少し、G418耐性細胞が樹立される頃には全て消失した。ところが、VAP21を恒常的に発現しているBHK-21、HmLu-1について同様の実験を行ったところ、テトラサイクリンにより誘導可能なVAP21過剰発現細胞を樹立することができた(BHK-21/VAP21、HmLu-1/VAP21)。これらの細胞に水疱性口内炎ウイルスを感染させたところ、ウイルス産生量が親株(BHK-21、HmLu-1)に比べて増加したことから、VAP21はウイルス増殖にポジティブに働く可能性があることが示唆された。ところで、VAP21過剰発現細胞においては細胞表面に球形の無数のbleb形成が見られるようになった。VAP21は細胞が機能する上で何か重要な役割を演じているのかも知れない。
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