研究課題/領域番号 |
12670304
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
改正 恒康 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (60224325)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 遺伝子欠損マウス / 自然免疫 / 獲得免疫 / NK細胞 / 樹状細胞 / リポ多糖 |
研究概要 |
遺伝子欠損マウスを用いて、NK細胞、樹状細胞など自然免疫担当細胞の分化、活性化機構を解明することを主目的としている。これまで、転写因子C/EBPファミリーの生物学的機能が、遺伝子欠損マウスの解析により、明らかにされている。C/EBPγ欠損マウスは、本研究代表者により、樹立され、まず、新生児期に死亡することが明かとなった。このマウスの新生児脾臓細胞を用いて、骨髄キメラマウスを作成し、免疫担当細胞の機能を解析した。C/EBPγ欠損キメラマウスにおいて、B,. Tリンパ球の機能は正常であり、また、NK細胞数も正常に存在した。しかしながら、細胞障害活性、および、IFNγ産生能などのNK細胞機能が低下していた。さらに、C/EBPγ欠損マNK細胞機能を肝臓および脾臓と臓器別に検討したところ、脾臓特異的な機能低下であることが明らかとなった。この結果、脾臓NK細胞機能にC/EBPγが必須であることが明かとな.った。また、正常、およびC/EBPγ欠損脾臓in vito NK細胞との間で発現量に差のある遺伝子群を、DNAチップを用いたスクリーニングにより、同定した 樹状細胞の分化機構に関しては、樹状細胞分化誘導活性の強いグラム陰性桿菌由来のリポ多糖(LPS)や、バクテリア由来のDNA(CpG DNA)などの刺激に対する受容体、および、そのシグナル伝達分子(アダプター分子MyD88)など種々の遺伝子の欠損マウスを用いて、解析を行った。その結果、LPSによるTLR4シグナルは、MyD88依存性経路を介して、サイトカイン産生を誘導すると共に、MyD88非依存経路を介して、樹状細胞分化を引き起こすことが明かとなった。一方、CpG DNAによるTLR9シグナルも、TLR4シグナルと同様に、サイトカイン産生、樹状細胞の分化を誘導するが、いずれの生物活性もMyD88に依存しており、MyD88非依存経路は活性化していないことが明らかになった。
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