研究課題/領域番号 |
12670319
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
西山 勝夫 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60077691)
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研究分担者 |
黒川 隆夫 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00029539)
北原 照代 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (20293821)
垰田 和史 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (90236175)
森本 一成 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (00127169)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 聴覚障害者 / 手話 / 胃部レントゲン検査 / 受療権 / バリアフリー / 手話日本語間機械翻訳システム |
研究概要 |
【目的】聴覚障害者の胃レントゲン検査時のコミュニケーション障害による諸問題を把握し、コミュニケーション支援システムを開発・評価する。【対象と方法】1.課題を把握するための滋賀県在住聴覚障害者を対象とした質問紙調査。2.従来のコミュニケーション支援方法により生じる課題を把握するための、胃レントゲン検査の所要時間、放射線累積照射時間、被曝線量および主観的評価等に関する実地調査。3.日本語手話翻訳システムを用いたコミュニケーション支援システムの設計と評価。【結果と考察】1.回答者の約80%が胃レントゲン検査受診経験があった。「技師らが直接受診者の体を動かして指示」「筆談や手話・身振り」といった検査時のコミュニケーション方法が「役に立つ」と評価したのは約半数であり、同検査における意志疎通の困難さが明らかになった。2.検査所要時間および放射線累積照射時間は、聴覚障害者の方が健聴者より長かった。技師の被曝線量は、受診者が聴覚障害者と健聴者の場合で差はなかったが、聴覚障害者に対しては位置決めのため頻回に透視しており被曝量が増える危険性が懸念された。主観的評価では、聴覚障害者は検査時の意志疎通を良く評価していても、技師は若干の困難さを感じていた。3.聴覚障害者の評価によると、今回開発した改良後アニメーションは、すでに開発していたアニメーションと比べ理解度が向上したが、手話通訳者の手話と比べると及ばなかった。実際の胃レントゲン検査の状況で改良後アニメーションを評価させたところ、平均正答率は70%であったが、一部の指示文では全く理解されないものもあり、手話アニメーシヨン自体の問題が明らかになった。手話アニメーションのわかりやすさを向上させるためには、アニメーションモデルの表現力向上、自然でわかりやすい表現の導入、手話アニメーションの指示に胃レントゲン検査におげる状況を付加すること等が考えられた。
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