配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
本研究は,日本の青少年の発達過程において,どのようにヘルスリスク行動が形成されるのか,またどのような要因が影響するかを探ることを目的とした。最初に,海外の動向や資料からヘルスリスク行動調査の実態と予防プログラムについての検討を行った。その上で中学校1年から3年生まで,高等学校1年生から3年生までを対象とした縦断的調査を実施した。 その結果,次のような結果が得られた。学年とともに上昇していたのが交通事故に関わるリスク行動である。逆に学年とともに減少したのが暴力であった。しかし中学生においては器物破損が上昇していた。喫煙,飲酒も学年とともに増加した。薬物乱用と性行動は全般的に低かった。 またヘルスリスク行動に関連する要因として,規範意識,自己評価,価値観,心理社会的要因を調査した。心理社会的要因の中でも刺激希求傾向はヘルスリスク行動と特に関連が深く,行動予測尺度として用いることができることが明らかになった。 予防プログラムについては,海外の動向をもとに有効なプログラムの特徴について検討を行った。 さらにこれらと並行して,近年問題となりつつある携帯電話の使用に関わる危険・事故等についても,大学生を対象として調査を実施した。その結果,携帯電話使用中の事故経験率は,いずれも5%未満であるが,ニアアクシデント経験では人・自転車・物との接触や転倒などで20〜30%程度の経験率を示した。このような行動は,新しいリスク行動として,今度注目していく必要があるだろう。
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