研究課題/領域番号 |
12670363
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
有澤 孝吉 長崎大学, 医学部, 助教授 (30203384)
|
研究分担者 |
齋藤 寛 長崎大学, 医学部, 教授 (80004901)
片峰 茂 長崎大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40161062)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | HTLV-I / HCV / 肝臓がん / 胆道がん / 相互作用 / コホート内症例対照研究 / 地域相関研究 / 成人T細胞白血病 / リンパ腫 / 肝細胞がん / 罹患率 |
研究概要 |
1.HTLV-I抗体陽性者におけるATLの危険因子を明らかにするために、コホート内症例対照研究を実施した。源泉集団は、1985-96年に長崎県K病院を受診した23,928人である。1985-97年に発生したATL29人および性、出生年等をマッチさせた対照156人について解析した。余剰血清使用の同意は口頭で得た。HTLV-I抗体価高値およびsoluble Interleukin-2 receptor (sIL-2R)高値はATLのリスク上昇と有意に関連しており、オッズ比は、それぞれ3.44および26.3であった。 2.長崎県内の15市郡における1985-97年のATL、胃がん、肝臓がん、胆道がん、肺がんおよび子宮頚部がんの年齢調整罹患率を算出し、地域相関研究を行った。男性では、ATLと胆道がん(r=0.49、p=0.06)、女性ではATLと肝臓がんとの間(r=0.56、p=0.03)に正の相関が認められた。しかし、ATLと胃がん、肺がんおよび子宮頚部がんとの間には関連は見られなかった。以上の結果から、HTLV-IとHCV/HBVの地理的分布の偶然の一致、HTLV-I感染がHCVの初感染から肝臓がんへの進行を促進させる可能性などが考えられた。ATLと胆道がんとの関連については、個人ベースの研究が必要と考えられた。 3.1985-96年に長崎県K病院を受診した23,919人の中から受診時-1997年末に診断された悪性腫瘍患者1,496人とその他の22,423人のHTLV-I抗体陽性割合を比較した。性、出生年調整オッズ比は、ATLを除くすべての悪性腫瘍で1.08(95%信頼区間0.95-1.23)、肝臓がんでは1.42(1.03-1.95、P=0.03)、胆道がんでは、1.44(0.89-2-33)であった。その他のがんではオッズ比の有意な上昇は認められなかった。
|