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乳児寝具環境の客観的評価に基づく乳児突然死における窒息の関与

研究課題

研究課題/領域番号 12670389
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 法医学
研究機関東北大学

研究代表者

舟山 眞人  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40190128)

研究分担者 美作 宗太郎  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50284998)
研究期間 (年度) 2000 – 2001
研究課題ステータス 完了 (2001年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード乳児突然死 / 乳幼児突然死症候群 / 再呼吸 / 寝具環境 / 窒息 / 乳児突然死症候群 / 寝具
研究概要

本研究はうさぎを用いた実験動物の呼吸系を従来の人形モデルに適応させ再呼吸説の立場から乳児寝具環境の評価を行った。本実験の結果は機械的模擬呼吸モデルの結果とほぼ一致し、機械的模擬呼吸実験の妥当性が確認された。言い換えれば、寝具環境そのものの評価には実験動物モデルを使う必要はなく、むしろ機械的模擬呼吸モデルの方が測定の簡便さゆえ有利であることがわかった。しかし、`実験モデルでは単に寝具の解析のみであり、そこで更に具体的な症例を詳細に解析した。5例中4例は死因が特定できず、しかしSIDSとも診断できなかった例である。特に2つの症例では虐待の可能性も否定できなかった。不自然な損傷の散在、医学的に説明困難な低栄養の存在など、虐待が否定できないようなケースは、仮に死因不詳であってもSIDSとは別のカテゴリーにわけるべきであろう。もう一つの問題がうつ伏せ寝における窒息の関与である。しかしうつ伏せで死亡した乳児に身体所見上、窒息の確実な"証拠"がみられたものは少ない。再呼吸からみた寝具の評価も今回の症例では極端に悪い結果は出ていない。即ち寝具は「原因」ではなくひとつの「因子」として関与しているのではないかと考えられる。しかしそうであっても、わが国の多くの法医学者が考えているように「100%窒息を否定できなければSIDSとは診断できない」とすれば、仮に「因子」であっても、全てのうつ伏せ寝による突然死はSIDSと診断できないことになってしまう。われわれ法医学者は症例ごとにみられる一つ一つの問題点を、些細なものであっても拾い上げ、記録し、複数分野の専門家の意見も参考にしながら、科学的な目で慎重にその意味を考察し、それらを積み重ねていく以外に、乳児突然死の解明に近づく方法はないのではいかと考えられた。

報告書

(3件)
  • 2001 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 舟山眞人 外1名: "突然死の法医学:乳幼児の突然死"病理と臨床. 19(11). 1235-1241 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 池田次郎 外4名: "乳児急死症例における細菌培養検査の意義"法医学の実際と研究. 43. 61-67 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 金武 潤 外3名: "実験動物モデルを用いた再呼吸からみた乳児寝具環境の評価"法医学の実際と研究. 43. 45-48 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 舟山眞人 外2名: "乳児の就寝体位-乳児突然死と寝具環境-"小児内科. 32. 1241-1244 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] M Funayama, K Saito: "Foensic Aspects in Padiatric Pathology"Byouri to Rinshou. 19. 1235-1241 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J Ikeda, S Mimasaka, M Funayama: "Microbiological Examination of Sudden Infant Death Cases"Houigaku no Jissai to Kenkyu. 43. 61-67 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J Kanetake, S Mimasaka, Y Aoki, M Funayama: "Evaluation of Rebreathing Potential on Infant Bedding Using an Animal Model"Houigaku no Jissai to Kenkyu. 43. 45-48 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] M Funayama, J Kanetake, S Mimasaka: "Sleeping Position of Infant - Sudden Infant Death and Infant Bedding -"Syouni Naika. 32. 1241-1244 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2001 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 舟山眞人 外1名: "突然死の法医学:乳幼児の突然死"病理と臨床. 19(11). 1235-1241 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 池田次郎 外4名: "乳児急死症例における細菌培養検査の意義"法医学の実際と研究. 43. 61-67 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 金武 潤 外3名: "実験動物モデルを用いた再呼吸からみた乳児寝具環境の評価"法医学の実際と研究. 43. 45-48 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 舟山眞人 外2名: "乳児の就寝体位-乳児突然死と寝具環境-"小児内科. 32. 1241-1244 (2000)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 舟山眞人,美作宗太郎 外1名: "乳児の就寝体位-乳児突然死と寝具環境-"小児内科. 32. 1241-1244 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 金武潤,美作宗太郎,舟山眞人 外1名: "実験動物モデルを用いた 再呼吸からみた乳児寝具環境の評価"法医学の実際で研究. 43. 45-48 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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