研究課題/領域番号 |
12670392
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
山本 秀孝 三重大学, 医学部, 助手 (90158296)
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研究分担者 |
種子島 章男 三重大学, 医学部, 講師 (70283520)
福永 龍繁 三重大学, 医学部, 教授 (70156800)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | Alcohol, ethyl / CYP2E1 / ALDH / Acetaldehyde / cDNA / mRNA / RT-PCR / Polymorphism / Alcohol,ethyl / Ethanol |
研究概要 |
チトクロムP4502E1は、ミクロソーム酸化酵素のひとつであり、ニトロソアミンなどの変異原物質や薬物などを含む多くの低分子化合物の代謝に関与している。その代謝過程において、細胞のある特定の領域にCYP2E1が誘導されたり活性代謝物が生成されると、細胞が組織障害を引き起こすことが示唆されている。そこで本研究では、特にアルコールによる臓器障害に焦点をあて、アルコール症患者におけるCYP2E1誘導の変化を、リンパ球のCYP2E1mRNA発現量を測定することにより評価し、臓器障害発症メカニズムを解明することを目的とした。 ヒトリンパ球に発現しているCYP2E1mRNAは、RT-PCR法により確認可能となった。そこで、この方法を用いて飲酒習慣のある男性ならびに日常ほとんど飲酒しない男性を対象として、末梢血よりリンパ球を採取し、CYP2E1mRNAの発現量を比較したところ、両者にほとんど差異は認められなかった。また、被験者をALDH2の遺伝子型により分類し、末梢血を採取後、直ちに通常飲酒時のアルコール濃度となるようにエタノールを添加し37℃で一定時間インキュベートした。その後、前記と同様の方法でリンパ球を採取し、mRNAを抽出、RT-PCR法を用いてCYP2E1mRNAの発現量を測定したところ、どの群においてもほとんど差は認められなかった。すなわち、これまでのところ、CYP2E1mRNAの発現量は、飲酒習慣の有無、あるいはアセトアルデヒド代謝活性の強弱により変化しないということが示唆された。 さらにこの実験と並行して、ADH3遺伝子型が飲酒による不快症状発現にどのように影響しているのかをフィンランド人を対象に検討した。その結果、ADH3^*1型遺伝子が不快症状の発現に関与していることが示唆された。
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