研究課題/領域番号 |
12670412
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岩間 厚志 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70244126)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 好酸球 / C / EBP / GATA-1 / RFX / CLEBP / 好酸球分化 / 転写調節因子 / 骨髄球分化 |
研究概要 |
好酸球の機能や分化様式の詳細は不明である。本研究では、転写因子C/EBPファミリー、GATA-1およびRFXの好酸球分化を含めた骨髄球細胞分化における役割について解析を行った。ヒト臍帯血からCD34^+造血前駆細胞を純化し、レトロウイルスを用いて各種遺伝子を導入しin vitroにおける好酸球を含む骨髄球分化を観察した。まず、すべてのC/EBPファミリーメンバーのDNA結合能を阻害しうるドミナントネガティブ型C/EBPを導入したCD34陽性細胞においては、好酸球を含めた顆粒球と単球・マクロファージへの分化が著しく阻害された。一方、骨髄球系樹状細胞のうち特にランゲルハンス細胞への分化が有意に促進された。野生型C/EBPファミリーを臍帯血CD34陽性細胞に導入したところ、TNFαによる樹状細胞へ分化は著明に抑制され、顆粒球分化、特に好酸球分化が促進された。GATA-1をヒトCD34陽性血液前駆細胞にレトロウイルスを用いて強制発現したところ、好中球・マクロファージへの分化が完全に阻害され、好酸球への分化が強力に誘導された。注目すべきことに、GATA-1欠損マウスの胎仔肝臓における成体型造血において、好酸球への分化は全く認められなかった。一方GATA-2もin vitroにおいてGATA-1と同様の活性を示し、好酸球への分化を非常に良く促進した。さらに、GATA-1欠損マウスにおける好酸球分化の異常は、GATA-1プロモーターを用いたGATA-2トランスジーンによって改善することが確認された。以上の結果は、骨髄球前駆細胞から好酸球が分化・派生する際に、GATAとC/EBPファミリー転写因子群が協調的に機能し好酸球分化を制御していることを示すものである。
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