研究課題/領域番号 |
12670415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石井 彰 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30272553)
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研究分担者 |
平井 浩一 東京大学, 大学院・医学系研究科, 客員助教授 (10156630)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 気管支喘息 / アレルギー / Th2 / ケモカイン / TARC / MDC / CCR4 / 気道上皮細胞 / 喘息 / 気道上皮 / ELISA |
研究概要 |
Th2特異的ケモカインであるTARC(tymus and activation-regulated chemokine)/CCL17とMDC(macrophage-derived chemokine)/CCL22の蛋白発現を気道粘膜生検組織で検討した。TARCは正常気道上皮では、ごく弱く染色されたのみであったが、喘息気道上皮では極めて強く染色された(p=0.025)。 一方MDCの染色性は、正常、喘息とも弱く、両群間に差は認めなかった。気道上皮細胞株(A-549、BEAS-2B)を用いて、in vitroでの産生を検討したところ、A-549は、IL-4/TNF-αの、またBEAS-2BはIL-4TNF-αの共刺激でng/mlオーダーの大量のTARCを産生した。一方、MDCの産生は、種々の刺激にかかわらず、全く認めなかった。また、気道上皮細胞株によるTARC産生は、グルココルチコイドにより完全に抑制された。 気管支喘息患者の誘発痰、血清中のTARC、MDC濃度を測定し、健常人と比較した。健常人に比べ、喘息患者の誘発痰中のTARCは有意に増加していた(117±139vs32±39pg/ml)。また、血清TARCも喘息患者で増加していた(89±58vs192±143pg/ml)。誘発痰中のMDCは測定限界以下であった。また、血清MDCについては喘息、健常人間で有意差を認めなかった。 以上の結果より、気道上皮細胞はTARCの重要な産生細胞であり、喘息患者の気道ではTARC発現が増加していることが判明した。Th2特異的ケモカインであるTARCは喘息の病態に関わっている可能性が示された。
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