研究課題/領域番号 |
12670442
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般
|
研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
岳野 光洋 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (50236494)
|
研究分担者 |
永渕 裕子 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (80278001)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2000年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 慢性関節リウマチ / エンケファリン / エンドロフィン / CREB / プロラクチン / JAK2-STAT5 |
研究概要 |
慢性関節リウマチ(Rheumatoid arthritis ; RA)の病態形成には免疫系のみならず、神経系、内分泌系も関与する。本研究ではRAの関節病変局所における神経ペプチドであるオピオイドペプチド(エンドルフィン、エンケファリン)、下垂体ホルモンのプロラクチンの役割を検討した。 オピオイドペプチドに対してRA滑膜細胞株はμおよびδ鎖受容体を発現しており、その作用を受けることで、細胞内の転写因子cyclic AMP responsive element(CREB)の活性化の阻害して、RA滑膜細胞株の増殖能、IL-1、TNF-α、IL-6、IL-8などの炎症性サイトカイン、matrix metalloproteinase(MMP)sの産生を抑制作用を示すことが明らかになった。実際、CREBは病変局所のRA滑膜細胞はCREBを強く発現し、cAMP経路阻害剤Rp-cAMPによりやは増殖能やサイトカイン産生能の抑制を受ける。さらに、オピオイドおよびソマトスタチンの作用点はCREBの核内移行の阻害にあることが判明した。また、従来より神経・内分泌・免疫系に影響を与えることが知られているニコチンはオピオイドおよびソマトスタチン産生増強作用を持ち、RA滑膜細胞の異常増殖を抑制した。 プロラクチンは病態を形成する滑膜細胞の異常活性化に関与するが、細胞内伝達経路としてJAK2-STAT5系に作用することが明らかになった。 以上のように本研究により、神経ペプチドあるいはその化学的修飾物質、拮抗薬はRA滑膜炎症を抑制する薬剤として応用できる可能性がある。また、その作用点である細胞内刺激伝達経路の解析から、CREB、JAK2-STAT5経路が治療標的として有望であることが明らかになった。
|