研究課題/領域番号 |
12670475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
成瀬 達 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50180550)
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研究分担者 |
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助手 (90303651)
北川 元二 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (80262898)
古家 園子 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (20096952)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 慢性膵炎 / CFTR / 汗中Cl^-濃度 / ポリT配列 / TG repeat / 膵導管細胞 / HCO_3^-分泌 / SLC26蛋白 / 膵HCO_3^-輸送 / 細胞内電位 / Cl^--HCO_3^-交換 / 単離小葉間膵管 / 細胞内Cl^-濃度 / 5-hydroxytriptamine / Na^+-HCO_3^-cotransport / 水チャネル / 嚢胞線維症 / CFTRクロライドチャンネル / CFTR遺伝子異常 / ポリT多型 / トランスジュニックマウス / 単離導管細胞 / 水分泌測定 |
研究概要 |
1.我が国の慢性膵炎に、嚢胞線維症の原因遺伝子であるcystic fibrosis transmembrane conductance regulator(CFTR)の変異が関与しているか否かを検討した。 2.CFTR機能を評価するために、簡便、正確かつ非侵襲的に汗中のCl^-濃度を測定する方法を開発した。慢性膵炎患者25例中13例が60mmol/L以上の異常高値を示し、わが国の慢性膵炎患者の約半数はCFTR機能異常を背景に発症している可能性が示唆された。 3.欧米人に頻度の高い20の主な遺伝子変異は日本人の健常人159名および慢性膵炎患者63名で認めなかった。わが国の慢性膵炎におけるCFTR遺伝子変異は稀な型であることが示唆された。エクソン-イントロン ジャンクションを解析した結果、日本人はmRNAの転写効率を左右する遺伝子多型(イントロン8のポリT配列とTG repeat)が白人とは異なるパターンを示すことがわかった。 4.膵導管細胞のHCO_3^-分泌におけるCFTRの役割を解明するため、単離した小葉間膵管を用いて、細胞内pH、Cl^-濃度、細胞内電位を測定した。管腔内HCO_3^-濃度が低い時にはCl^-HCO_3^-交換体が、高い時にはHCO_3^-チャネルが、HCO_3^-輸送を担うというモデルを提唱した。 5.CFTRをHEK293細胞に発現させ、Cl^-/HCO_3^-輸送機能を解析した。膵のHCO_3^-輸送を担うSLC26蛋白が、CFTRによる調節を受けていることがわかった。 6.HCO_3^-輸送に伴う水分泌のルートを明らかにするため、膵導管細胞における水チャネルの発現を検討した。AQP1が発現しており、水輸送のほとんどを担っていることがわかった。免疫組織化学的には、AQP1の発現は均一ではなく、ラットでは小葉内〜小葉間導管が主な水輸送の場所であることを示した。
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